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第三章「痛みの香り」《9》
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─レイside─
「ぁがッ…ァ、ああ゛!!」
襲い来る痛みから逃げるようと身を捻る。
何度目になるかわからない激痛が全身を満たし、涙がボタボタと勝手に流れ落ちた。
「レ〜イ、言わねぇの〜?」
ガンガンと容赦なくアオさんが俺の陰部を蹴りつける。その度に意識を飛ばしかけては、すぐに痛みが現実に引き戻した。
「…ッ、誰がお前、なんかにッ」
「いいね〜、その目……唆《そそ》る」
止めることのできない涙をそのままに、歯を食いしばってアオさんを睨みつける。性器は腫れ上がっているのか痺れて、段々と感覚が曖昧になってきていた。
アオさんが「あはッ」と楽しそうに笑みを浮かべるのを視界の端に捉えながら、ただ与えられる痛みに耐えることしかできない。
「そうやっていつまで経っても俺に食ってかかるとこ、堪んねぇなぁ。今日はどこまで持つんだ? そのオメガを庇うなら、いつもみたいに早々に気絶なんて生ぬるいことさせねぇぞ?」
アオさんは、「朝までたっぷり付き合ってもらうぜ?」と興奮したように笑った。
力の入らない右足を持ち上げられ、そのままうつ伏せに体を反転させられる。腰を高く突き上げる体勢にさせられ、手首の鎖がガチャンッと音を立てた。
突然、まだ慣らしてもいないソコに、硬くなったものを宛てがわれる感覚がして、頭が真っ白になる。
「嘘ッ、待ッ──!!」
咄嗟に拒絶の言葉を紡ごうとした喉が締まり、息が止まった。
後孔から火をつけられたように熱が襲ってくる。いくらソコに挿れられるのに慣れていると言っても、いきなりではその質量は到底入るわけがなかった。凶器に体がミシミシと嫌な音を立てながら、引き裂かれていく。
あまりの痛みに口をパクパクとさせ、手のひらに爪を食い込ませた。
「ムリ、だッ……入るわけな゛い゛ッ」
声が裏返るのも気にせず、悲鳴に近い声をあげる。
「入らなくても挿れるんだ、よッ!」
「ッ──」
肩を掴まれたかと思うと、一気に腰を打ち付けられた。防衛本能か、後孔から染み出した愛液がわずかにその滑りを良くし、肉壁が裂けるのを辛うじて防いだ。
内臓を襲う強烈な圧迫感に、一瞬意識を手放す。痛みですぐに引き戻されたが、押し上げられた胃が堪えきれずに中身を逆流させた。
「ぉえ゛ッ……!」
込み上げる吐き気を堪える時間もなく、うつ伏せのまま勢いよく胃液を吐き出す。
「なんだ、やっぱり吐くのかよ」
こうなることを見越して夕食を食べなかったのに、無駄な足掻きだと嘲笑うようにえずきは止まらない。後ろからアオさんの呆れたような声が聞こえたが、よく聞き取れなかった。
何度も吐いて胃液すら出なくなっても、アオさんが腰を動かすたびに吐き気が込み上げて、唾液がボタボタとシーツを汚した。
直腸をとうに通り過ぎ、S字結腸の中を無理やりミチミチと進んでいた腰がようやく肌にぶつかる。
「ほーら、全部入った」
アオさんが「ふぅ…」と息を吐き出して言うが、俺はそれどころじゃない。
「あッ、ハ、ァ…ぅぐッ……ぉえ゛…」
体中が焼かれるように熱くて痛い。
肘で体を支え、何とか呼吸を繰り返すが、その痛みが紛れることはなかった。
閉じることのできない口から、ダラダラと胃液か唾液かわからない液が滴る。壊れたように頬を伝い続ける涙が、頬を伝ってシーツに落ちた。
「うッ──ァああ゛……
!!」
数秒の間ナカの感触を楽しんでいたアオさんは、すぐにズルッと腰を動かし始める。その瞬間、目の前が白くなって、喉から勝手に悲痛な音が漏れ出た。
「ぅぐッ……あ゛っ、アッ……」
自分がオメガであることに感謝するべきか、愛液が後孔を濡らし、最初に挿れられたときほどの痛みはない。けれど、動いた拍子に出口付近は裂けたらしく、そこをアオさんの性器が行き来するたびに切られるような痛みが走った。
痛いはずなのに、しばらくすると前立腺とS字結腸を同時に刺激される感覚に、どうしようもない程の快感が押し寄せてくる。気が遠くなるような痛みだけの時間が過ぎ、徐々に萎えきっていた自分の性器が勃ち上がって、先走りを滴らせた始めた。
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