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第三章「痛みの香り」《14》
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「ぁ……ッ、ァぐ……」
脱力した筋肉が後孔を緩め、動いたままだったローターを吐き出す。同時にドプドプと後孔から白濁が溢れた。
どうしようもない疲労感にぐったりと目を閉じる。
「休んでる暇なんかねぇぞ」
「ッ……」
乱暴に髪を掴まれ、力の入らない体を無理やり引き起こされた。
あぐらをかいたアオさんの上に座らされたと思ったときには、勃ち上がったソレの先端を後孔に宛てがわれていた。
「待っ──」
後ろで手錠をされているせいで、受け身を取ることもできずに凶器が後孔を満たしていく。自分の体重を支えようにも、足には力が入らず無情にも性器を最奥へと突き入れられた。
「ァあ゛ッ……!」
力が入らないせいで、与えられる衝撃にぐらりとバランスを崩す。アオさんに寄りかかるように前に倒れ込み、目の前にあった肩に衝動的に歯を立てた。
ビクッとアオさんの身体が跳ねる。
────ざまぁみろ。
そう思ったのは一瞬だけで、すぐに我に返り後悔が押し寄せた。くっきりと残った自分の歯型から、恐る恐る視線をアオさんの顔に移すと、加虐に満ちた瞳と目が合った。
「そういうことする悪い子には、お仕置きが必要だなぁ……?」
満面の笑みを浮かべるアオさんに、心臓が嫌な音を立てた。
覚えているのは時計が朝六時を示したところまで。
何度も意識を手放しては、無理やり引き戻され、痛みと快楽の中を彷徨った。今までだったらもっと早くに気絶していたが、今回はしつこくそれを許されなかった。
それがリトを守る代償であったのだから、仕方ないのかもしれないが。
やがて限界を迎え、深く意識が沈むと、もう何をされても目を覚まさなかった。
─白川アオside─
「ふぅ……」
深く息を吐き出し、ぐったりとベッドの上で動かなくなったレイを見下ろす。わずかに浅く上下する胸元は、弱々しく生気が薄かった。
────今回は長く楽しめたな。
ベタベタと何の液かもわからない体液が、身体に纏わりついている。さっさとまたシャワーでも浴びてこようと思い、ドア付近に立っていた男を振り返った。
「高橋」
「はい、白川様」
メガネに照明が反射してその顔はよく見えなかったが、俺とレイの行為を食い入るように見ていたことには気がついていた。恐らく、今も期待に胸を膨らませていることだろう。
「いいぞ、あとは好きにしろ」
そう言ってベッドを降り、俺の精液に塗《まみ》れたレイを譲ってやる。意識のないやつなんて犯したところで、反応もないし、締まりも悪くて面白くも何ともない。
シャワー室へ行き、今日何度目かのシャワーを浴びる。鏡に写った自分の肩にレイの噛み跡が残っていて、思わず笑みがこみあげた。
今頃、高橋は俺の精液を掻き出そうと、躍起になってレイを犯している頃だろう。
いつからそれを許しているか覚えていないが、後始末のために高橋を連れてくるようになってもう随分と長い。高橋が意識のないレイを犯すのは、もはやお決まりの流れになっていた。
「フッ……」
その事実を教えてやったら、アイツはなんて言うだろうか。
思わず一人笑みを漏らし、濡れた髪をかき上げる。
怒るか? 泣くか?
それとも俺を軽蔑の目で睨みつけるだろうか。
想像しただけで面白い。
他のオメガには、もとより興味なんてない。まあ、昔から他人に執着しないアイツが、必死になって庇う人間を少しは見てみたいとは思うが。
それよりも、いつまで経っても俺に反抗的な目を向けるレイを見ている方が、よっぽど興奮する。
シャワーから上がれば、ベッドの上で夢中になって腰を振る高橋がいた。普段の真面目な勤務態度からは想像もできないほど、息を荒げ、自分の欲に任せて動かないソレに哀れなまでに腰を振っている。
裸のまま一人がけのソファに腰を降ろし、タバコに火をつけた。そのまま高橋がレイを犯すのを白い煙を吐きながら、静かに眺めた。
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