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1-⑤ 俺の犬になれよ
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まぁ別にそこまで怒ってるわけじゃないけどな。
なんだかんだこいつのこと気に入ったし、しばらくは暇つぶしに使っても良さそうだなって。
「そうだ。お前俺の犬になれよ。」
「……は?」
我ながら名案だな。
そうと決まれば使えるもんは使わせてもらう。
「俺、今日デートだったんだけど勇輝くんのせいで約束破ることになって彼女と別れちゃったんだよね〜。」
「それは、その………ごめん。」
ふーん…
てっきり、関係ねぇだろ!とかいって反発してくると思ったけど。
あ、まさかゴミ捨て場にいたのってもしや自業自得な私情だから反論しづらいとか?
はは、そんな感じ?
面白れー。
「じゃあそういうことで。明日学校来いよ。」
「…はぁ!?なんで学校なんかに!」
「俺が学校にいるからだろ。ならお前も来なきゃ意味ねーじゃん。」
「嫌だ!」
「へぇ、俺に楯突くつもりか?」
’’学校なんか’’ねぇ。
そんな風に思うような出来事があったんだろうけど。
ま、俺には関係ないか。
簡単に逸らせないよう真っ直ぐに瞳を見つめながら勇輝くんとの距離をジリジリと詰める。
「お、俺は何をすれば。」
「俺の言うことは絶対だ。忠実に従わなかった場合は……そうだな。お仕置きでもするかな。」
ニヤリと口角を上げてゆっくりとベッドに膝をつく。
ギィとベッドの軋む音が少し大きめに響くと、勇輝くんの肩がびくりと大袈裟に跳ねた。
怯えているのかその目にはうるうると涙が溜まり始めている。
あー……これ楽しい。ゾクゾクする。
「い、嫌だ、嫌だ!絶対犬になんかなりたくない!」
「チッ……黙れよ。」
壁に右手をつき、左手でその長い前髪をかきあげてばっちりと視線を捉える。
そのまま左手をするりと頬を撫でるように通し、顎先まで移動させて、顔の動きを固定する。
目を逸らさないまま少しずつ顔を近づけると、ついに耐えられなくなった勇輝くんはぎゅっと瞼を閉じた。
あーあー怯えちゃって。
可哀想。
こう間近で見て気がついたが、髪で大半が隠れていて見えなかった顔立ちはとても綺麗だった。
いかにもヤンキーって感じの雰囲気なのに意外だ。
「お前はもう俺の言う通りにするしかない。」
「む、無理……。」
もう限界まで溜まった涙が頬を伝った。
それを合図に、ほんの一瞬だけ口づけをした。
「っ………!?」
強く閉じていた瞼がパッと大きく開かれる。それと同時に俺の左頬に大きな衝撃が走った。
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