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過去と君4
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「咲良、一緒に暮らそう」
俺は高校卒業と同時に咲良に言った。俺がお前を支えてやるって。
「礼人と一緒にいる」
その言葉だけで、俺は嬉しかった。こいつが幸せになってくれることが俺の幸せだと気づいた。
俺は咲良を支えられるようにすぐにお金を稼げる職業を探した。
元々俺の容姿は悪くない。演技だって得意だ。高校2年目からこっそりやっていたモデルを本格的にやるようになり、気づけば若手アイドルとしてテレビに出るようになっていた。
咲良には働かなくていいよと言った。
咲良は不満そうだが、俺が咲良を近くにおきたいのかもしれない。
咲良は両親の事故の後、悩みを溜め込んでうじうじする性格になってしまった。淡白な考えの俺にはよく理解できない小さなことでも悩むのだ。
だから、余計に心配なんだ。
不自由はさせない。養うなんて簡単だ。
コロっと笑えばファンが作れる。それも簡単だ。
きっと幸せにするから、俺は頑張るよ
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