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ヨリヒトは「んー、なんて説明したらいいんだ。」とぼそぼそと独り言をこぼす。
「えーと……、ヤクザって言っても常に一緒にいるわけじゃないさ。言ったろ取引先だって。お互いに都合の良い時だけ使ってるようなものだよ。だから、その……。」
歯切れの悪い返事をする彼をじっと見つめると「うーん」と唸り俯きがちだった頭を勢いよく上げた。
「アキラが心配してるような事はないから!これは本当。だからそんな怖い顔しないで。」
誤魔化す様に腰に抱きついて上目遣いで訴えかけてくる。
「そうは言っても……。」
「そうも何もないさ!見ただろあの憎たらしい態度。
高校の時のお前そっくりで……」
言いかけたところでヨリヒトが「痛っ!」と声を上げる。
「虫がいた。」
「は?絶対嘘じゃん。」
ヨリヒトは納得のいかない様子で頭をさする。
憎たらしいのはお前の方だ。と言わんばかりの視線を送ると「やだなあ。すぐキレるんだから。」と息をこぼす。
心配な事が山ほどあるが、彼がそう言うなら信じよう。
「お前こそ、すぐ人のこと煽りやがって。」
「え〜何のこと?あ、アキラ太った?見てよこの腹の肉。」
俺の腹をつまんでそう言う。
「割と年齢出てきてるね。」と言う彼の頭を思い切り掴むと「やだなあ!本当のことじゃないか。」と余計な一言を残して抵抗する。
「お前は変わらなさそうで何より。」
「あーギブ。馬鹿力で頭蓋骨割れそう。」
「本当に割ってやろうか。」
「いだだだ。そんな事よりキョウヘイの事聞きにきたんでしょ。さっさと離せよ!」
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