アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
8
-
会場について立派な椅子に座って開始を待つ
(わっ、椅子もフワフワだ…)
緊張と楽しみが混ざった絶妙な空気。
ザワザワと周りの声が相まってさっきまで収まっていた緊張感が僕を支配する
「大丈夫だよ灯。大丈夫。」
僕の手を強く握ってくれる。なんて心強いのだろう。ありがとう、と込めて僕も力強い握る
「そういえば会長様見つけられた?」
「全然…こんなに人が多かったら難しいよ」
「そっか、でもそう呼ばれてるくらいだからイヤーカフがついてるんじゃない?」
なるほど。確かに鳳学園のパンフを見たときに〝特別な生徒だけに送られるイヤーカフ〟があり鳳仙花(ホウセンカ)の花がデザインされている、と記載されていた
鳳仙花の花言葉は〝短気〟
一見いい意味に聞こえないけど鳳仙花は触れたら種が弾けてしまう。
これを〝何事にも挑戦して才能を開花させよ〟という意味が込められている。
これは学年、クラスは関係ない
学力やスポーツ、日頃の行い、送られる基準は様々だ。しっかりと判断して生徒を認め、そう多くはないが毎年イヤーカフを貰った生徒が何人か卒業する。
もちろん、由緒正しき鳳学園のイヤーカフを貰った、ということは優秀ということを意味しているので進学や就職などに非常に役立つ
〝鳳学園のイヤーカフ〟というブランドがあるので、なんならこの先の人生までが勝ち組を意味していると言っても過言ではない
何千人の中でもひと握りの人たちが貰える勲章。
欲しがっている人も多い。
だからこそ鳳学園は清く正しく、謙虚で優秀な人も多く、そんな人を世に出す。
国から、いや、世界から莫大な信頼を得ている。
(僕、よくこんなところに合格できたな…いや、僕のことが心配だといってしれっと合格出来た奈茅のほうがすごいや。)
本が好きだからここの図書室目当てで受けました、なんて言わないようにしなきゃ、と心に決める
「あの人も付けてるのかな?」
「付けてたら目立つからすぐに見つけられるよ。なんたって会長様だし?」
会長様呼びが気に入ったらしい奈茅はそう言ってウィンクをした
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 30