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:一目惚れ
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外部生がぞろぞろと入ってきた。もうすぐ式が始まるのだろう。
ギリギリまで晴明をからかっていると急に晴明の目線がある所に集中した。
「晴明?何見てるんだ?」
聞いても何も返ってこない。ただ一点を見つめてるだけ。
(おい、どうしたんだよ…?)
目線を追っていくとなにやら外部生のほうを見ていた。俺も同じところを見る。
そこには髪が明るく綺麗な顔をしているやつと髪が長くこれまた女性かと間違うほど色白で小柄なやつがいた。
髪が明るいやつと目が合う
────瞬間、ウィンクをされた。
(えっ…ウィンク?俺に向かって?)
心臓がドッドッドッ…とうるさくなる
顔が赤くなるのを感じる。目が離せない。
離したくない。もっと見ていたい。
じっ、と晴明と同じ場所を見る
周りから見たら異様な光景で笑ってしまうほど俺たちだけの時間が止まったかのように思えた
────また目を合わせてくれ。
────俺の方を見てくれ。
(目が合ったら微笑んでやろうか…。)
念を送るように見つめる
届いたのかまた見てくれた。また目が合う。
微笑んでやろうか、と思ったのに動けない
ただ心臓が痛くなるほど心拍数が上がる。さっきまでうるさかった周りの音が聞こえなくなる。
聞こえるのは自分のうるさいほどの心臓の音だけ
一瞬にしてあの髪の明るいやつと俺だけの世界になる。
(なんなんだこれは……苦しい。)
心臓があるところの服の部分をグシャっと掴む。
俺は目が合っただけの知らないやつに一目惚れをした。
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