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急いで起きて、部屋を出ていこうとするが扉らしいものが見つからない。
「どこへ行くんだ?」
後ろから壁ドンするように止めて、何故か怒っている声で質問する会長様
「えと、あの、ここってどうやって出ていくんですか…」
「質問に答えろ。他の男か?」
なんで他の男というものが出てくるんだろう…?
それにこんなに怒っているのかも分からない。僕は何かしてしまったのだろうか
「友達です。僕の部屋がないのでしばらく奈茅の部屋に居させてもらってるんです…」
「何?寮はひとり部屋だろう。」
基本、鳳学園の寮はひとり部屋だが何かの手違いで部屋が用意出来なかったと、僕を含めて何人かいる。僕は幸い、奈茅がいたから大丈夫だったけど家からここまで通っているという生徒もいる
そう説明すると眉間のシワがさっきより深くなった。
「そういえば会長がそんなこと言っていたな…まさかここまで大きくなっていたとは知らなかった。」
内部生は途中編入組と違って昔から学園にいるため、こういう問題にあたらなかったみたいだ。
すまない、と謝られて僕は慌ててフォローする。
「会長様は悪くないです!ってあれ、会長?」
会長が言っていた、と?じゃあこの人は誰?
「俺は候補であって、まだ会長じゃないぞ。周りがそう言っているだけだ」
なんと!僕はものすごく失礼なことをしてしまったみたいだ。だからさっきは怒っていたのかな…
「ごめんなさい!僕、はじめて会った時にそう呼ばれていたので…名前も知らなかったし…」
「む?まだ名前を知らなかったのか?俺は1年S組の内海 晴明だ。」
なんと!!しかも同い年だったらしい。
オーラというか、雰囲気というか、てっきり年上の方だと思っていた僕は事実を知って、なんだか嬉しくなった。
「う、内海さん…へへっ」
「ん、なんだ?」
ようやく名前を知れて、小さく声に出してみたのに聞こえてたみたいだ。
「清水 灯。綺麗な名前だな」
耳元で急に自分の名前を呼ばれた。
耳の奥がビリビリするようなそんな声で。
(内海さんから背を向けててよかったぁぁ…)
りんごのように赤くなった顔を見られなくてよかった。
「清水…」
「んっ、は、ぁぃ…」
耳がくすぐったくて呼ばれているのにちゃんと返事が出来ない。
背を向けていたのにいつの間にか向き合うようになっていた。
男らしくてまさに美形という顔が近くてドキドキする。心臓の音が聞こえてしまうほどの近さで少しでも顔を動かしたら唇が当たってしまいそうだ。
(うぁ…近いよ…恥ずかしい…)
なんとか顔を俯かせたら、顎に手を置かれて上をむくようにされた。いわゆる顎クイというものだろうか。
「赤いな。…可愛い」
目を合わせて耳の奥がビリビリする声で言うから動けなくなって、いつ繋いだのかも分からない手をぎゅっ、としただけ。
(め、目がなんか、エロいよっ…!)
妖艶な目で見られて耐えられなくなった僕はついに目を瞑ってしまった。
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