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内海さんの「おいで」は破壊力抜群で奈茅もそれに驚いて僕を掴んでいた手を離した。隙に、すぐさま僕を囲むように内海さんに腕を回される。
「あ、ちょっと!…見ず知らずの人の部屋なんかに灯を泊まらせるわけないでしょう!?」
内海さんの部屋に泊まることをまだ認めていなかったらしい奈茅は内海さんを睨みつけた。
睨みつけられてるのに涼しい顔で僕の髪を優しく触りながら奈茅の言葉を無視する。
また鬼の角がみえはじめた奈茅がこわすぎて僕は思わず、内海さんから逃げた。
「今日は奈茅のところに居ます。今すぐって言うわけには僕もいけないので…。」
そう言うと嬉しそうな奈茅と、ガーン…と聞こえそうなほど落ち込む内海さん。
面白いほど反応が違くて笑いそうになったけど、どうにか我慢した
「それに灯には想い人がいるもんねぇ。」
呑気にヨシヨシと頭を撫でてくれたけど、もしかしてこの子は今とんでもないを言ってしまったのではないか?
そう思い、内海さんを見ると案の定眉間のシワが深くなっていた。
「想い人だと?誰だそいつは。始末しよう」
「しまつ!?」
予想の斜め上をいく言葉が聞こえて、大きい声を出したけど内海さんは「なぜそんなに驚いている?」と言ってきたからこっちがびっくりした。
なんだか頭がクラクラしてきて、この場から逃げたくなった時に救世主が現れる
「奈茅さーん!会いに来ましたよ」
語尾に♡がつきそうなくらい後ろの尻尾を振りながらこちらに猛スピードで向かってくる葉一さん
「葉一さあああん!!!助けて!」
奈茅の手を退けて葉一さんの背中に隠れる。いつもは僕とそんなに話さないから驚いてたけど今は葉一さんだけが頼りなんだ。
助けて!と言われてとりあえず背中に隠してくれたけど本人はまだわかっていないようだ。
さっきから背中に隠されるけど僕以外みんな背が高いから仕方ない。
「なんで葉一がいるの」
「葉一?なぜここに居る。」
「えっ、えっ、なに!?どういう状況なの!?あっ、奈茅さんっ…♡」
2人の美形に睨まれても奈茅さんには見つめられてると思っているのかついに♡マークが付いた。
僕のことなんか忘れて既にデレデレし始めたからさすがに引く…。
「む?…お前さっき、清水に葉一さんと呼ばれていなかったか?」
「お?確かにお前、俺のこと名前で呼ぶようになったな!」
ようやく僕の存在を思い出して頭をグリグリされる。地味に痛くて泣きそうなった。
「確かに…。いつの間に名前で呼んでたの?」
僕が泣きそうになっていたのを察したのか、葉一さんの腕を叩いて注意してくれた奈茅にお礼を言う。
内海さんがさっきから静かで、僕は心配になってオズオズと歩み寄って袖を掴んだ。
「俺だけ名前で呼ばれていない。」
寂しそうに呟く内海さん。
「「「着目点そこ!?」」」
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