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〔 彼方 side 〕
宮原がトイレに向かうと 、 さとちゃんは身を乗り出してきた 。 龍ちゃんはポカン 、 と口を開けてる 。
悟 : 「 おい 、 宮原と何があったんだよ!あんなに笑うやつじゃなかったろ!? 」
龍 : 「 あれは … 惚れちゃうね 。 」
笑った宮原に疑問を持ってんのか?この二人は 。
別に笑ったからって地震が起きるわけじゃないし 、 珍しい事でもないだろうに 。
たしかにドキッとする事はあるけどさ 。
「 …… あぁ 、 俺たち昨日から付き合ってんだ! 」
変わったことといえばこれしかないけど 。
別に口止めはされてないし 、 言いふらす奴らじゃないから大丈夫 。
なんだけど 。
悟 : 「 付き合ってるって 、 お前と宮原が? 」
「 うん 、 俺と宮原が 。 」
龍 : 「 え??なんで??? 」
なんで?なんでって言われても 、 付き合ってみる?ってなったから 。
別にお互い恋愛的な意味で好きなわけじゃないと思う 。
多分 、 宮原ってそういうの嫌い 。
何となくだけど分かる 。
「 なんでって言われても 、 そうなったから 。 」
龍 : 「 まぁ 、 彼方がいいなら良いけど 。 」
悟 : 「 はぁ!?龍 、 そんなんで良いのかお前は! 」
龍 : 「 彼方も成人してるんだから 、 心配することないよ 。 恋愛は自由だし 、 応援したいな 。 ね 、 悟 。 」
悟 : 「 ………… 。 」
さすが俺らのママ 。
龍ちゃんがビシッと言えばさとちゃんは反論できずにこんな感じだ 。
パパとママって感じで落ち着くんだよな〜 。
凛 : 「 …… なに 、 修羅場? 」
「 あ 、 おかえり〜宮原 。 なんかさとちゃんが沈んじゃった 。 」
凛 : 「 よく分かんないけど 、 そっち詰めて 。 」
宮原が座れるように奥へ詰めると 、 目の前のさとちゃんはどんよりした瞳を向けてきた 。
なんでそんな顔してんのって声かけようとしたら 、 隣に座った宮原に腕を引かれる 。
なに?って見上げると 、 俺の耳元に唇を寄せた 。
凛 : 「 帰るから 、 ゆっくりしてきな 。 」
そう言って財布からお金を出す 。
きっと自分が頼んだ料理の分を払うつもりなんだろうけど 。 どうして急に帰るなんて言い出したのだろう 。
俺は宮原の服を掴んで 、 必死に引き止めた 。
「 なんでだよ!俺を置いて帰るのか?俺 、 宮原と一緒に食べるの楽しみにしてたし 、 二人にも 、 紹介したくて … 。 」
なんか駄々っ子みたいになったな 。
でも 、 あんなに笑ってくれた宮原が急に帰るなんて 、 なんかすごく嫌な気分だ 。
俺が何かしたならちゃんと言って欲しい 。
恋人なんだから 。
龍 : 「 悟のことは気にしないでいいよ 、 彼方に恋人ができてブルーなだけだから 。 娘を渡さんって言いたいお父さんみたいな感じだよ 。 」
凛 : 「 はぁ ……… ってお前 、 言ったのか!? 」
「 え??ダメだった?この二人はいつも俺の味方になってくれるし 、 宮原も仲良くなれると思って …… 。 」
凛 : 「 別にいいけど 、 あんまり言いふらすなよ 。 」
「 え?うん 。 」
深刻そうな顔でため息をついた宮原を横目に 、 店員さんが運んできてくれたピザに手を伸ばした 。
龍ちゃんは一緒に美味しいねって笑ってくれたけど 、 さとちゃんは沈んだまま帰ってこないし 、 宮原はなんか悩んでる感じだし 。
よく分かんないけど 、 ピザ美味い!
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