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──眩しい光が瞼の上から照り付けて、ぼんやりと意識を取り戻す。
薄く目を開けば
予想通り俺を照らしていたのは太陽で
ぼやける視界は、日差しがカーテンの隙間を抜け、俺の目元にクリーンヒットしている事だけを理解した。
どこだここ。
俺、昨日何してた。
家を出て、飲み直そうとしてバーに入って…それで?
ダメだ記憶がない。
重い頭をフル回転させて記憶を辿るが、
店に立ち寄ったあたりからすっぽりと抜け落ちている。
それどころか、今自分がどこに居るのかもわかっていない。
クッソ頭いてえし…ベッドデカいな。
ダブルなんて一体本当に俺は何して――…っ?!
どうにも太陽の光が強烈で、寝返りを打ったその視界に入ったのは
童顔で茶髪の男……が、バスローブを身に纏い
小さく寝息を立てる光景。
頭痛などすっかり忘れて飛び起きた。
途端に襲い来る鈍痛に思わず俯けば
俺はバスローブすら羽織っていない間抜けな姿で。
これは…
「~~やっちまった。」
頭を抱えたのは言うまでもない。
酔った勢いで何て事を…
こんなお約束みたいな事あるかよ普通。
見たところ年下…だし、まさか未成年?
いや、どちらにしてもこの状況はマズい。
身体的な不調に加え、精神的な苦痛がじわじわと押し寄せてきたその時
隣で眠っていた男はゆっくりと目を開ける。
それはそれは、怒りをあらわにした顔で。
「やっと起きましたか。」
「あ、あの…俺は昨日一体何を…?」
「聞きたいですか?」
酷く機嫌を損ねているその子は、わざとらしく大きなため息をつくと身体を起こし
緩まった紐を再度キツく結び直した。
「突然身に覚えのない名前を呼ばれたかと思えば抱き着かれ、支離滅裂な話を繰り返された挙句…。」
「挙句…?」
男の子は頬を膨らめて上目遣いで俺を睨む。
胸元の合わせ部分をきゅっと掴んで
心なしか、涙目のような気も…して。
これはいよいよ大変な事をしてしまった。
立ち上がった男の子を正面に見て、ベッドの上で下着一枚のあられもない恰好のまま土下座のスタンバイ。
「僕のお気に入りの服にゲロ吐き散らかして、あなたの服もろともクリーニング送りです!そしてマスターのご厚意でここまで送ってくださったというわけです!!」
「すいませんっしたあぁ!」
俺の想定していた最悪の事態とはかけ離れているが
これもこれで迷うことなく最悪の事態だ。
結論、土下座スタンバイは正解だった。
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