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2:恋愛相談
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「陽縁ー、お母さん今日から奏ちゃんと一緒に泊まり掛けで旅行行ってくるから夕飯は縁糸くんの所で食べてきなー。」
「せめて前日には教えてくんねぇ?!」
因みに母さんのいう奏ちゃんとは縁糸の母親だ。二人で旅行に行くのは良いけど、大体毎回当日に言われるから堪ったもんじゃない。
結局あの日、俺が告白した言葉に対して縁糸は申し訳なさそうな顔をしながら小さくゴメンと謝ってきた。
『俺…ずっと好きな人がいるから、陽縁の気持ちには答えられない』
それだけ言ったら俺の部屋から逃げるように帰っていった縁糸。
それからは俺が避けてた時以上にお互いがお互いを避けるようになってしまい、中学2年生に上がった時には今までの関係はどこへ行ったのかと言いたくなるくらいに疎遠になってしまった。いさ兄にはとても心配されたしすごく申し訳ないけど、先生に頼まれてプリントを届ける時以外は家に上がる事もなくなってまともに顔を合わせなくなった。
そうして気付いた時には中学を卒業、高校もどこに受かったなんて情報は母さんが教えてくれて初めて知った。
とにかくそんなこんなで、気まずいから今までも母さんが旅行に行っても何か適当に買ってきてたんだけど…
「俺は何故家の前に立っているんだ。」
学校が終わって帰って来た俺は今、縁糸の家の前にいます。だって『勇君が久し振りに会いたがってるし、顔出すだけでもしてきなよ』と言われたら俺だって断り辛い。だから仕方なく、顔を見せる為にインターホンを押した。
「はーい。…あ、陽縁!久し振りだなぁ!」
「いさ兄久し振り。全然会えなくてゴメンな。」
本当は上がるつもりはなかったんだけど、嬉しそうないさ兄がどうしてもと言うから少しの間だけお邪魔しようと家に上がらせてもらった。縁糸は部活中らしく、まだ帰ってこないと聞いてなかったら遠慮してたと思う。
しかしいさ兄の部屋へ来た途端、優しげな表情だったいさ兄が少し困ったように視線をさ迷わせてゆっくり口を開いた。
「今更なんだけどさ…陽縁と縁糸はなんで喧嘩したのか聞いても良い…?」
そんな事を聞かれて俺は少し悩んだけど、優しいいさ兄になら話しても良いかなと思って縁糸が好きであることをポツリポツリと話した。
だけど話してからやっぱり後悔した。いくら優しくても同性の恋愛を聞かされるなんて気持ち悪いだろう…そう思っていたのだがいさ兄は気にした様子もなく、寧ろ俺を驚かせた。
「陽縁は、縁糸に挿れたい?挿れられたい?」
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