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離れ離れ
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目を開けると、いつもの部屋の天井が見えた。
「あ、起きたか、テア
お疲れさん」
「ジェス?ねぇ、僕の赤ちゃんは?」
産んだはずの子がどこにも見当たらなくてテアは
血の気がサァーと引いた。
「あれから倒れるようにテアが眠っちまった瞬間
ディオエールの奴が赤ん坊をどっかに連れていっちまった…
すまない」
「ッ!いや、嫌だ‼︎どこ、陛下はどこにいるの⁉︎」
服も着替えず、裸足のままディオエールの部屋に向かう。
そしてノックもせず、バンと勢いよく開け、
ディオエールに詰め寄る。
「陛下っ!!ぼ、僕の赤ちゃん、赤ちゃんはどこ‼︎
お願い、お願いします‼︎会いたいッ!
赤ちゃんに、会いたいです…っ‼︎」
バシンと頬を叩かれて、暫く動けなかった
「お前に合わせるつもりはない。
ご苦労だった
よかったな、女を産んでたら死んでたな」
「いやっ嫌だ嫌だッ
赤ちゃん、僕の赤ちゃん‼︎」
縋るようにディオエールの足にしがみついた。
しかしそれを振り払い、テアのてを踏みつけた。
「あああああ‼︎‼︎」
「うるさい奴だな
命はあるんだ感謝しろ。
そんな姿でこの城を歩き回るな‼︎
お前は俺を何回イラつかせれば気が済むんだ‼︎」
「ヴッ!」
もう一度今度はお腹を蹴られる。
「こいつをつまみ出せ」
「はっ!」
そういい、護衛官がテアを引きずり出し、
廊下に放り投げる。
「また発情期が来たら相手をしてやる」
最後にそういい、ドアは閉められた。
「っウゥッ…赤ちゃんッ僕の…赤ちゃん」
こうして抱っこも、名前もつけてあげられず、
母親として育てることも出来なくなり、
離れ離れになってしまった。
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