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バレンタイン作戦 咲良の場合
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「ばれんたいんでーきぃっす!ばれんたいんでーきぃっす!ばれんたいんでーきぃっす!」
「…なんなのそれ」
「バレンタインって言ったらこの曲しかないでしょー!」
「いや、曲は知ってるけど…」
こんにちは双葉咲良22歳です。因みに仕事は凪斗くんが営む店、floralという花屋で雇ってもらってます!
今俺はバレンタイン当日ということもあり恋人である礼人にチョコをマンションのキッチンでせっせと作っております!
溶かして固めて作ったものをまた溶かして固めるという作業。気が遠くなりそう。女子のみなさん恐縮です。
因みにバレンタイン当日なのに仕事を休んで先程から様子を見守っている礼人。
彼は少し不機嫌である。
「なんでバレンタイン当日に作るんだよ…」
アイドルらしくない呆れ顔で彼はさっきから俺の作業をソファーに座りながら覗きこんで興味があるのか無いのかわからない表情で見ている。
色々文句があるようでさっきからずっと感じ。
理由は大体決まってて、チョコなんか作ってる時間があるなら俺に構えって感じかな
でもさ、そんなこと言われても日頃の感謝とかさ…その…好きな気持ちとか?伝えたいし…。
「バレンタインなんて製菓会社の陰謀だよ」
「っ!うわっびっくりしたー!急に抱きつかないでよ」
「…やだ」
細かく砕いたチョコをボウルでゆっくり湯煎しているといきなり後ろから長い腕が俺を捕らえて抱きしめてきた。
軽く身じろいでもぎゅうぎゅう抱きしめてくる。邪魔されてる…
「味見させて」
「いーよ!」
俺の肩に頭をもたれながら猫撫で声で催促してくる。
俺は溶けたチョコを人差し指で絡めて掬い礼人の口に差し出した。
礼人はにっこり笑うとその指をパクッと加えてくる。
「…ンん」
「…指舐められただけで感じるとかヘンタイ…」
あれ?なんか流れがおかしな方向へ行ってる気がするぞ?
礼人は俺の指を口から離しさっきよりも怪しい笑みを浮かべてくる。
その笑みにぞくっと嫌な汗が背中を伝う。
俺は誤魔化すように手元にある溶けかけのチョコに視線を下ろす。
すると耳元で
熱い吐息で
痺れる声で
囁かれる。
「チョコより咲良が欲しいんだけど?」
単純な俺はこんなヤキモチの言葉に心臓の早さは加速して顔が真っ赤になってしまう。
皆さんは恋人と楽しくバレンタインを過ごしますか?
俺は色々とドキドキする日になりそうです。
どうかみなさん、チョコと一緒に自分の愛情もプレゼントとしてあげてくださいね
ハッピーバレンタイン
……………………………………………………
「ねー、はやくー」
「…どっちもあげるから、待ってて」
END
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