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シアン・フラウ9
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「…」
早朝、まだ皆が寝静まっている頃、もそもそと目が覚めたのはパピヨンだった。
誰もいない、シアンさん?ミルキーさんもいない?
呼吸が苦しくなる、誰か…いないの?
とりあえず身を起こしたい
「いっ…」
起きようと思って体に力を入れると、反発されるように痛む、だが力の入れる加減をしたらなんとか横を向くことに成功した、早く、早く、体を起こしたい、
次はベッドの柵を掴んで体を起こす、体を丸めてもあまり痛みは感じなかった、力の加減をしたら痛くない。
ベッドサイドに座り、よいしょと立ち上がろうとして、足に力が入らず、ぺしゃっと尻もちを着いたと同時に、鈍い痛みと腕に着いていた点滴が引っ張られ痛かったのと、機械から音が流れ出した。
「あっ…何…っこわっ…っ」
息が詰まる、鳴り響く無機質な音が更に怖い、早くどうにかしないと、逃げないと!
パニックを起こしたパピヨンは点滴の管を噛んで引き抜き、四つん這いで部屋の隅にあった戸棚の下の棚の中に入って震える体を抱きしめ息を潜める
「パピー?!ちょっと大丈夫っって、えぇ?!居ない!!!」
パタパタと足音とミルキーさんの悲鳴が聞こえる
ぎゅっと目をつぶり、耳を押さえて小さくなる、腕がピリピリと痛んだし、お腹も足も痛い、怖い。
小さくなって震えるしかなかった。
「そんな、ウソウソ、麻酔が早く覚めちゃったんだわ、知らない部屋に1人、怖かったよねぇ、探さないと、フロア出ちゃったかしら、皆に連絡して探さないと!」
「んーなに騒いでどーした」
「あぁ!ジーグ、パピーが居なくなっちゃったのよ!」
「はぁ?!ベッドに戻ってこないと思ったらそういう事か、シアン達起こせ、俺は上フロアと、ゲートを探さず、基地の外にはゲートがあって出られねぇだろうから、基地内に必ず居る、そんな焦んな」
「ありがとうジーグ」
シアン達に連絡したら、アリアは下フロア、シアンは医療フロアを調べてくれるので、アタイはジーグと手分けしてフロアを探さす事になった。
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