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悪夢5
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流れる涙を手でふいていると、突然肩を触られた、びっくりして思いっきり肩を払うが、身体が思うように動かない
もう追っ手が来たの?
涙で視界が霞む、相手はしつこく肩を揺すってきたり、触ってきたりする。
「やめっ!触んなっ!!」
「落ち着くんだ」
「俺は戻んないぞっ!!はなせっ!!!」
「パピー、大丈夫、私だ、シアンだ」
「嫌だ!っ・・・えっ…」
驚いて、目をこすって、自分の肩を触っている顔をよく見てみるとそこには見知った顔が心配そうに俺を見ていた。
ベッドに寝ていたようで、急いで飛び起きると、シアンは困った様だった。
どうしよう・・・。
心臓がまだバクバクとうるさい、冷や汗が凄い
「うなされていたし、急に泣き出すからごめんね、起こす事にしたんだよ」
バクバクと脈うつ心臓の鼓動がシアンに伝わってないか心配になる、昔の夢でうなされて泣いてたなんて・・・言えない!!
「大丈夫?怖い夢でも見たかな」
ギクッ、っとしたのが顔に出てしまったのか、シアンがよしよしと頭を撫でてくれる、あれ、俺の体とか、髪、綺麗になってる?
「か、髪・・・体、汚れが、あれ?」
「あぁ、パピーが寝てる間に軽く拭いたんだよ、髪もその時に、明日体調が良かったらお風呂に入ろう。」
「お、お風呂?おふろ…?」
「にしても、戻らないって叫んでたけれど、詳細は聞かない方がいいかい?」
「ぅ・・・。」
思わずうつむいてしまった、シアンは座る俺の隣に座った、背中を撫でられる、余計に気まずくなって手元を眺めた、するとベッドの綺麗な花の刺繍に目が止まる
あれ?
ベッドに花の刺繍なんてついてなかったよな?
顔を上げて当たりを見回すとそこは寝ていた病室ではなかった。
よく見たらベッドも違う、大きいし。。。
「あぁ、驚かせてしまったかな、ここは私の部屋だ、パピーがあの後寝てから、直ぐに目覚めるかと思ってたら思ったよりも眠りが深かったみたいで、あそこのベッドは一緒に寝ることは出来ないから、移動したんだよ、今は夜だ」
「そぅ、なんだ・・・ごめん起こしちゃって」
「気にしない」
そうシアンは優しくささやいて、ベッドに横になった。
俺はとてもじゃないけど寝転ぶ気にもなれず、当たりをゆっくり見て回ってみた、
特に変わったものもなく、シンプルな部屋だ、黒の家具が多いけど、所々に置かれた青い花が綺麗だ。
「寝れない?」
「えっ…ね、ねれなくは、ない」
寝れなくは無いはずだ、疲れているみたいに体は重いし、目はしょぼしょぼする。
ただ寝転ぶのは嫌だった、だけどベッドは柔らかい、ふかふかだ、寝たい。
けれど・・・
「ふふ、可愛い」
「・・・。」
何変なこと言ってるんだシアンは。。。
というより、どうしよう、本当に寝れなくはない、だって頭はまだ痛いし、眠い、だけど怖くなる、身体を横にするのが、とっても怖い、やっぱ怖い。
いや、目をつぶって倒れれば、行ける気がする、よし!
だけど、いざ目を閉じて寝ようとすると震えてしまう、情けない。
どうしよう、涙が出そう。
「パピー…横にならなくてもいいよ、あいにく壁はないから、これでいいかな?」
シアンが横向きに寝て、シアンのお腹に俺の背中がくっつく形になった。
「ごっ…ごめっ」
「もう眠いでしょ、おやすみ」
私の事は気にしないで、と言ってくれたシアンに、な、ならと、ちょっとシアンに寄りかかると、直ぐに耐えられない睡魔に負けてしっかりシアンに寄りかかって寝てしまった。
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