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お風呂2
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頭からお湯をかけられ、床に流れたお湯は濁っていて、自分がどれだけ汚れていたかわかる。
仕方なく、暖かい床に座った。シアンが頭を撫でてくれる、ペシッと叩いたが、いい子と丸め込まれてしまった。
いい匂いの泡で頭をワシワシと洗われる
洗って流して、洗って流しての繰り返しで泡が白色になってようやくシアンのお許しが出たみたいで、なんかヌルヌルするのを髪に塗られた、ローションみたい、と言ったら、シアンがちょっと動きが止まって、これはトリートメント、リンス、髪がサラサラになるやつだよ、パピーは髪が長いんだから大事にしないとね、と笑った。
リンスは更にいい匂いがした。
「身体中傷まるけだな」
「うん?」
「傷痕になってるのもあるし、まだ血が滲むのも、痣も、沢山・・・、パピー、肩の…これは?」
「怪我は膿まなかったら大丈夫、あぁ、自分で切った、その線の数だけ生き抜くために必要だったんだ」
「自分で?パピー、血を売ってたのか?」
「んー?・・・そ、そうだったかな」
ま、まあ、そういう事にしておこう。
本当は、痛みがなきゃ、血が流れてなきゃ、生きてる実感がなかったんだ。辛さを乗り越えるための傷だ、肩に無数に走る傷。
シアンは暗い顔をしている。
あんまそういう話はしない方がいいな
「パピー、身体を洗うから痛かったら言うんだよ」
「ぁ、うん、身体くらい洗えるよ」
「怪我の把握も兼ねてだから、前はどうする?」
「俺が洗う!!」
「ふふ、なら先どうぞ」
恥ずかしいこと言うな〜っと思いながらデリケートな部分を洗った。
シアンは頭と同じく優しく泡が白色になるまで俺を洗ってくれた、垢や泥、血やススを洗い流してくれる。
「はい、お疲れ様、パピー白い子犬みたいだね」
「なんだよそれ・・・おしまい?」
「きれいだって事だよ、おしまい、湯船に浸かっていて」
「わかった」
「いい子」
「・・・」
シアンが優しく笑いかけて、頭を撫でてくれた。
なんだか、ほっとするし小っ恥ずかしい、なんなんだこの感じ。
シアンの手が心地よかった、ポンポンと撫でてくれるあの手が。
ちゃぽっ
湯船に足をいれる、シアンによって洗われた体は、塗ったくったススや泥を完全に落としていて、茶色だった俺は元の薄白い弱そうな色になっていた。
嫌な色、傷も痣も、顔が赤くなるのも、全部目立つ。
女みたいな色・・・嫌いだった。
あったかい、お湯に浸かる、長い部分の髪が湯船に広がる、白とも黄色とも言えない変な色と毛先だけが薄い青、のような色の髪。
俺には白系しかないのかよ、って昔イラついたな
のくせに目は薄い赤と若い葉っぱみたいな色で左右違うのはなんなんだ。
水面に写った情けない顔の自分をバシャっと殴れば揺れて消える。
「パピー、どう?」
「どうって・・・あったかい」
シアンが湯船に散らばる俺の髪を集めて頭の上に乗せて、なんかで挟んだ
「クリップだよ、あげる。湯船には髪の毛を散らかさない様にするんだよ」
「わかった」
「さ、そろそろ出ようかミルキーとご飯が待ってる」
「ん」
シアンの後について行く、脱衣場に入るとシアンがタオルで包んでくれる。
ふわふわで気持ちいい、クリップを持っててと、渡され髪も拭かれる
「頭フラフラしない?」
「え?大丈夫」
「水飲める?」
「飲めるよ」
「なら髪の毛乾かしてる間、飲んでね、よし、体は吹き終わったから服着ていいよ、はいこれ、パピヨンの服、姉が用意してた」
「わかった・・・」
「・・・パピー、すまない私は私が昔着ていたものならあるのだが、姉に猛反対されてね」
シアンから渡されたのは下着と、ヒラヒラがついたパーカーと太もも半分も隠れないズボンだった。
女じゃねーか。
「シアン・・・俺・・・男なんだけど」
「すまない。パピー、姉の趣味だ」
服も着て、シアンが髪の毛を乾かすよ、と大きな銃みたいな物を持ってきた。
ビビって後ずさりする俺を次第に追い詰めて、「これは凄い音がするけど、温風や冷風がでる機械だよ」と言って騒ぐ俺を無視して「慣れて 」と髪を乾かしてくれた、あと水も貰った、身体に染みていくような感じがした。
「酷い・・・シアン」
「サラサラになったよ」
「・・・。」
鏡に写るのはまるで女だ、ちょっとうんざりする。
「パピヨン、きれいになったね、行こうか」
「えっ、また抱っこかよ・・・」
「肩車がいいの?」
「なんでそーなんの・・・うっ」
急に地面から浮いた、
シアンによいしょ、と抱っこされたと気付いた。
大人しくしてね、と念を押されたので、諦めて大人しくした。
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