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不調
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「朝か…」
椅子に座ったままだった…。
為強ばった身体を伸ばそうとして、止まった、
手はしっかりパピヨンが握ってくれていた。
「すこし、ごめんね」
手を抜いて伸びをする
身体がカクカクするな、ベッドで寝なかっただけでこんなに固まるなんて、もう歳か
にしても、まだ苦しそうだ、体温測るか…。
「38度・・・。」
パピヨンに触れる、未だに高い体温だった。
「おはようー!どう?シアン」
「パピヨンは起きたか?」
「いや、起きない、体温は38度台。」
皆が集まってきたので、軽く容態をミルキーに見てもらい、少しパピヨンから離れてジーグと村の施設で見た事とパピヨンの予測できる過去と潜在能力について話すと、アリアとミルキーはショックを隠せず、涙を目に浮かべた。
しばらく、沈黙。
前に進むしかないね、とミルキーは必ずパピヨンを幸せにすると誓って、アタイはご飯食べて、内科医を当たってくるね!と言って部屋を出ていった。
ジーグもキャラバンの長を探すと出て行った。
私は、パピヨンについていてやりたい気持ちと、村に行って片付けと弔う事を手伝いたい気持ちがぶつかる。
「シアンも行きたいんでしょ、ジーグと。行ってきなさい。パピヨンは私がついてるから」
「顔に出てたかな…アリア、ありがとう、お願いします」
「何を考えてるかなんて、分かるよ。行ってらっしゃいシアン。」
アリアに見送られながら部屋を出た。
ジーグと合流して、村人と共に村の片付けと亡き者の弔いを手伝った。
ーーーー
「・・・」
頭がガンガンする、それに悪寒がする、この天井は病室、あんまり記憶が無いんだけど、あれ・・・。
「あ、目が覚めた?大丈夫?気持ち悪くない?」
「アリア…さん、その、ごめん…なさい」
ベッドの側にいてくれたのはアリアだった、よく見たら手を握ってくれてる、あの夜の謝罪をしたら抱きしめられて、戸惑ってしまう。
「いいの、私こそごめんね!アリアでいいよ、さんは要らない、そー言えば、みんなちゃんと紹介すらしてないもんね」
アリアが謝る事なんでないのに…。
アリアは抱きしめたまま頭を撫でてくれる・・・。
だけど、なにより、あたる・・・、柔らかい暖かなアリアの胸が。
「アリア…その……あの…もう大丈夫だから、はなして・・・」
「あっごめん、ごめんつい。身体辛くない?まだ熱はあんまり下がってなくて」
「この感じは慣れてるから・・・大丈夫」
「そう・・・なんだ」
悲しそうなアリアは、その後口をゆずがしてくれたし、トイレにも連れていってくれた。
寝るのが嫌いな俺を気にかけてくれて身体を起こして背中にクッションを入れてくれたり、食べれそうなら、と水も用意してくれたし、りんごも剥いてくれた。何気ない話をして、気を紛らわせてくれた。
頭は相変わらず痛いけど、アリアの優しさに気重い感じは穏やかな気持ちに変わっていった。
「あ、お昼だね!パピヨン熱測ろうか」
「んっ?」
アリアが取り出した細いヤツ
「え?あ、これ?そんなにびっくりしないで、大丈夫痛くないから、これは体温計、脇に挟んで温度をはかるの、こんな感じ、ね!痛くもなんともないよ、わかった? 」
「わ…わかった」
怪しい機械、アリアが、こうやるの、と教えてくれた通りに脇に挟んでしばらくすると音がなる
「?!」
「あはは、大丈夫終わったの、見せて」
「…ん。」
アリアに体温計を渡すと、まだ高いねぇ、としょんぼりする。
「身体辛いよね、今ミルキーがお医者さん探しに行ってくれてるからもうちょっとの辛抱だよ」
「ぇ…ミルキーはお医者さんじゃないの?」
「ミルキーは外科医だから、内科っていう専門に診てもらわないとって、頑張ってくれてるからね、あー、わかる?外科医ってのが外傷みたいな、骨折れた、とか?内科は風邪とか病気とか?たぶん!」
えぇ…正直に言うと医者は怖い。
アリアはニコニコ早く来てくれるといいね、と笑いかけてくれるけど、痛い事はするし、あの白い服は施設の事もあってかトラウマしかない。
「パピー?震えてる寒い?顔色悪いよ、ちょっと起きすぎちゃったかな、横になれる?」
「えっ、あ、いや、大丈夫、横にはなりたくない…」
「そう、わかったよ、あ、点滴次のにするね」
「うん……ありがとう」
「…いい子!可愛い!!!」
「ふぎゅっ」
突然襲ってきた柔らかい衝撃、アリアが抱きしめてきた。
アリアもいい子って言うんだな、シアンと一緒か…。
抱きしめられるの、俺、嫌いじゃないな、なんか
落ち着く。
その後結局気持ち悪くなって2回吐いた、緊張なのか不調なのかわからない。
早く能力の負荷が消えることを願うのと、医者が来ない事を願うばかり。
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