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第8話
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「さぁ、ここならゆっくり話せるな。」
一ノ瀬は自分の家に白雪を招き入れにこやかにほほ笑んだ。
その表情は何というか有無を言わせないような表情だった。
「そのですね・・・・・。」
白雪は今まであったことを話した。
今まで付き合っていた元恋人からストーカーされていることを話しだした。
「つーことは、お前の見る目がなかったつーことだな。」
一ノ瀬はやれやれと首を振った。
「それで?これからどうすんの」
一ノ瀬の言葉に白雪は困ったような表情をした。
はっきり言って行く場所なんかない。だけど今までのことを考えると彰人の家に居たら彰人に危険が及ぶ可能性がある。
やはり今まで通りどこかで身を隠そう。
「行く場所はあるから大丈夫だよ。」
それじゃ、そういい白雪は立ち上がり玄関へと足を向けた。
「今日は泊ってけよ。」
一ノ瀬の言葉に白雪は首を横に振った。
「そんなふらふらしててどこかでぶっ倒れられる方が嫌なんだよ。」
そういい一ノ瀬は白雪を寝室へと引っ張った。
「なっ!いいって!」
白雪が拒否するのを無視してベットへ投げ飛ばした。
「いったっ」
「今日、お前はおとなしくここで寝るんだ。わかったな?」
一ノ瀬が自分の言うことを聞いてくれないことが分かったのだろう白雪はおとなしくベットに横になった。
「いいか?勝手にこの家を出てくんじゃねーぞ。」
わかったな?と何度もくぎを刺されて白雪はしぶしぶと頷き目をつぶったのだった。
誰かが近くにいることに安心したのかはたまた久しぶりのふかふかベットのおかげなのか白雪はすぐに寝息を立て始めた。
それを見ていた一ノ瀬はため息をついた。
「・・・・無事でよかった・・・。」
そういいながら白雪の頭を優しく撫でている自分に驚いた。
そして、気づいてしまった。
「あぁ、お手上げだ。」
この気持ちにそうだな、名前を付けるなら『恋』だ。
あれだけ否定してたくせに惹かれてしまった。
「これは先が長いな・・・・。」
白雪は今でも自分のことを好きでいてくれているであろうか?
俺が告白したらどんな表情をするんだろう。
困った顔?嬉しそうな顔?
あぁ、考えるまでもなく前者だろう。
「まずは今までのことを謝んないとな・・・それから、このストーカーをどうにかしねぇと・・・。」
やっと自分のもとに白雪が帰ってきたという安堵感から一ノ瀬も睡魔へと身をゆだねたのだった。
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