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第27話
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その日は朔夜が久しぶりに水族館に行きたいと言っていたので休みの日に出かけた。
日曜日ということもあり人混みがすごく少し恥ずかしがる白雪の手を繋ぎながら見て回った。
イルカショーが始まるということもあり人の波に飲まれたりと凄い人だね。なんて言って笑いあってたんだ。
トイレに行くために白雪と離れ戻ろうとすると
「わっ!」
「朔夜!」
白雪の驚いた声が聞こえ白雪が誰かに手を引かれたところが見えた。
急いで白雪の元に向かったが人混みに紛れて見えなくなってしまった。
とにかく外に出ると思い外に向かったが黒い車に白雪が無理やり乗せられ走った瞬間だった。
「くそっ!」
とにかく車のナンバーは控えたので警察に連絡を直ぐに入れた。
「本当は自分だけで探したかったけど、朔夜に何かあってからじゃ遅い…」
卯月はある所に電話をかけた。
「あー…」
ふとした瞬間にあの時の朔夜の悲しそうな表情を思い出す。
今まで白雪にしてきたことを考えれば…
「あの時の自分を殴ってやりてぇ」
今更後悔したって遅い。
そんなの分かってる
「クソが」
タイムマシーンがあればなんて。
本当に神なんてものがいるならもう一度…もう一度だけ自分にチャンスをくれないか?
なんて…
そんなことを考えていると知らない番号から電話がかかってきた。
いつもなら非通知は出ないがこの電話は取らないといけない気がした。
この電話を取らないと後悔する。
そう思い電話に出た。
するとそこから聞こえた声に一ノ瀬は驚いたのだった。
「卯月!」
名前を呼ばれて振り返るとそこには一ノ瀬が立っていた。
走ってきたのだろう一ノ瀬は肩で息をしていた。
「一ノ瀬くん、僕が着いてながら本当に申し訳ないんだが…」
一ノ瀬に対して自分だったら絶対にー…そう思っていたのに自分は白雪に危険な目に合わせてしまった。
「今はそんなこと言ってる場合じゃねーだろ!とにかく朔夜を探さねぇと!」
一ノ瀬の言葉に卯月は頷いた。
今、警察にも探してもらっていることや車のナンバーを書き留めたことなどを一ノ瀬に伝えるとなにか思いましたような表情をした。
「何か引っかかった?」
「実は、朔夜を刺したストーカーが言ってたことがあってよ…まさかとは思うが…」
「他の人が殺しに行く…」
もしかすると…2人は顔を真っ青にさせた。
それが本当だったら今すぐにでも見つけないと。
「捕まったやつがまだ捕まってるから聞き出すぞ!」
一ノ瀬の言葉に卯月は頷くと2人は走り出した。
「教えるわけないだろ?」
勿論、そう簡単に教えて貰えるとは思っていなかったが中々仲間の居場所をはかない男に2人はイラついた。
警察たちも必死に探してくれているが未だに見つかっていない。
早く見つけなければ白雪の生存も…
「もしかしたら、貴方の仲間は朔夜を殺さずに襲っているかもしれませんね。あなたの事を裏切って」
卯月の言葉に一ノ瀬は首を傾げた。
急に何を言い出すのだ。
そんな一ノ瀬に任せろと言わんばかりに卯月は笑った。
「そんなわけないと思ってます?だってあの可愛さですよ?殺す前にとか思ったりすると思うんですよ。なんなら襲った後に朔夜が壊れて使い物にならなくなったら殺せばいいとか思ってそうですよね?貴方のお仲間ですから…」
卯月の言葉を聞いて男は顔を真っ青にさせていた。
「あぁ、もしかするともう今頃、朔夜は…」
卯月の言葉を聞いて男は勢いよく立ち上がった。
ガシャン!と椅子が倒れたがそんなことを気にせずに男は慌てたように話し出した。
「廃墟の工場。」
男の言葉に卯月はにこりと笑った。
「ありがとうございます」
その言葉を聞き男はへたりこんだのだった。
部屋を出たあと一ノ瀬は驚いたような表情をした。
「早く行きましょう。次は一ノ瀬くんの出番です。僕は喧嘩は強くないので」
卯月の言葉に頷いた。
そして敵に回したら怖いなと思った。
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