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準備
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盗賊達のテントからそう遠くないところに川はあった。
川の水は澄んでいて、ちょっと冷めたそうだった。
カースはまだ不機嫌そうだったけど、川に入ると僕を呼んだ。
「お前も下を脱いで入ってこい」
「え?」
「準備が要るんだよ……」
僕は良くわからないけど言われた通りにする。
カースは僕の肩を掴むと、そこにもたれるように屈んで僕の後ろに腕を回した。
長い指が、何かを探るように僕のお尻を伝う。
「な、何の準備……?」
「お前な……これから何されんのか分かってないだろ」
ため息混じりのカースの声が、耳元で聞こえて、なんだかくすぐったい。
「しゃーねぇな。おい、俺を見ろ」
「え?」
見れば、カースの空色の瞳が淡く輝き始める。
空色は滲むように揺れるとその姿を輝く宝石のような紫色に変えてゆく。
「すごい……きれい……」
僕の呟きにカースはほんのちょっと苦笑を浮かべて、言った。
「そのまま、この紫色だけ見とけよ」
「うん……」
『これからお前がされる事は、痛い事じゃない。気持ち良い事だ』
「うん……」
紫色が、じわりと揺れて、澄んだ空色に戻っていく。
「もういいぞ」
「え、あ、うん。……うん?」
戸惑う僕の様子に、カースはわずかに苦笑を滲ませて言った。
「俺の……とっておきだ」
「えっと……よく分からないけど、とっても綺麗だった」
僕がにっこり笑うと、カースが、ほんの少しだけ照れたみたいだった。
「いいか……力抜いとけよ」
カースが、僕を前から抱きかかえるようにして、またボクのお尻に手を回した。
「う? うん……」
カースの長い指が、じわりと僕の中に侵入する。
「え、え!?」
「いいから、力抜いとけ」
「う、ん……」
「水入れるぞ」
「え、ひゃ、ぅ……っ」
何かヒヤリとしたものが当てられて、そこから水が入ってくるのがわかる。
冷たいものが直接お腹に入ってきて、骨まで凍えて震えそうになる。
「な、に、してるの……?」
自分の声が、震えているのに気付く。
「下準備」
カースは短くそれだけ答えた。
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