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きっと不安なんです
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「で、最近黄瀬になつかれてる理由がそれか。」
現在青峰くんと屋上で昼食中です。
「まったく意味がわかりません。男が男にかわいいと思えるなんてどうかしてると思います。」
事の成り行きを青峰くんに聞いてもらってるという訳です。
「あー。つぅかテツがやたらアイツを嫌ってんのはなんでだよ。」
「…嫌ってなんていません。ただ、」
「…?」
「僕には、いらない光なんです。」
青峰くんはわからない、という表情をしていたが、それで良かった。
正直自分でも、なんでそう思うのかがわからなかったのだから。
「なんつーか…俺はもっと黄瀬を知ってみればいいと思うぜ?」
「黄瀬くんを?」
「わかんねーけど、あいつって人なつっこいようで一線引いてるとこあんだろ?」
「それは…気づきませんでした。」
「まぁ、俺も最近気づいたんだけどよ。有名人とか天才ってのはさ、それなりになんか抱えたりしてんじゃねえか?
俺はなんも抱えてねーけどな。」
青峰くんはバカだけど
たまに鋭いことを言う。
「僕は、戸惑ってるんです。」
貴方の笑顔を、光を常に浴びていたいから。
それを一番受けられる場所が
なくなりつつあるから。
僕が…
「いつ皆から見放されるかわからないから…」
そう呟いた瞬間
青峰くんは乱暴に僕の頭を撫でた。
「テツを見放すやつなんざ、一人もいねーよ。
黄瀬がレギュラーになろうが
俺らにはテツが必要だ。勝手に落ち込んでんじゃねぇよ。」
そうして眩しい笑顔で青峰くんはまた僕の頭を撫でた。
「あたま、ぐしゃぐしゃなります。」
いつも僕の中に光をくれるのは
やっぱり青峰くんです。
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