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僕の知らない黄瀬くん
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(黄瀬くんを知る、ですか)
部活の休憩時間
昼に青峰くんが言ってたことを思い出す。
そういえば、僕は彼を知らなさすぎている。
そもそも黄瀬くんは何故僕にあんなにまで……
朝のキス事件を思い出して無理やり
頭のはしへ追い出す。
「あ、黒子っち!なに一人で頭振ってんスか」
「…ちょっと頭の体操を。」
「ぶふっ何真顔でいってんスか!」
考え事をしているうちに隣にいた黄瀬くん。
無邪気に笑う彼の顔はやっぱり眩しい。
しかも汗がいい感じに光っていてまた更に眩しさを増していた。
そんなときに後ろから今風に言うとケバケバした女の人が黄瀬くんの
元へやってきた。
しかもさりげなく腕を巻き取り
猫なで声で黄瀬くんに体を
密着させるそれは
見ていても気持ちがいいものではない。
(彼女は化粧をしなくても綺麗でしょうに…)
何故女の人は皆
化粧で自分の素顔を隠すのか全くわかりませんね。
「ねぇ部活終わったカラオケいこーよお。」
ふと、黄瀬くんの纏う空気が変わったのを感じ僕は黄瀬くんを見た。
黄瀬くんはとなりの女の人を
まるで人間とも思わないような鋭い目で
見ていた。
それが自分に向けられているのではないのに体がすくむのを感じる。
「悪いっスけど今部活中なんで、そういう話は後にしてくれませんかね?」
回された腕を直ぐ様ほどき
黄瀬くんは距離をとった。
女の人は対して気にもとめず
えー、と残念がって
素直に従い
終わるまで待ってるね~と
体育館を後にした。
「黄瀬く…」
「そんなに欲しいんスかね」
冷たい目で彼女の去った場所を見る黄瀬くんは僕の知る彼とは別人だった。
「モデルの黄瀬涼太。」
僕は何も言えず
てだただ黄瀬くんを見ていた。
(もしかして、黄瀬くんは……)
「あぁ、ごめんね黒子っち。
気にしないで?」
青峰くんとは違い優しく撫でる黄瀬くんを
ちょっとは知りたいと思いました。
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