アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
自覚
-
「あ、くろこっち…」
別に逃げる理由はない。でも
今は君の声が聞きたくない。
君の顔を見る自信がない。
でも最近はほんとに彼を避けてしまっている。あからさまにだ。
自分でもわかるくらいに。
( どうしたらこの気持ちは晴れるのでしょうか)
知らなければよかった。
好きになってからでは遅いけど、
好きになるということはこんなにも
辛いことだなんて…
好きになる?
つまりこれって…
「ヤキモチ…?」
ふと振り返ればまた黄瀬君はあの子と話をしていた。
ツキン…
(痛い、です)
先ほどから痛む胸を握り締め
僕は瞼を閉じた。
「おい、何してんだよテツ。ぶねー、、っておい」
ドスンとぶつかったそれをみれば
「あれ、青峰くん。おはようございます。」
「おう。はよ…じゃねーよ何してんだよ。…。」
フゥ、と
ため息つれたかと思えばぽすっと頭を青峰くんの胸元に引く寄せられた。
どくん、どくんと静かな青峰くんの心臓の音がする。
「んな泣きそうな面してんじゃねーよ。」
ぽんぽん、と頭を叩かれれば
何やら目が熱くなるのを感じた。
ぎゅっと青峰くんの制服を握ると
青峰くんは以前とは違い優しく頭を撫でてくれた。
(君が愛しかったはずなのに。
何故あんなにも嫌いだった黄瀬くんなのでしょうか。)
出来ることならこんな感情
知りたくなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 22