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おまけ2
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黄瀬side
正直モデルの仕事は嫌ではなかった。
ただ、有名になればなるほど
俺の中身よりも
黄瀬涼太というレッテル目当ての奴らばかりが
集まってきた。
最初はファンだって嬉しかった。
全力で応えたりもして。
でも俺が笑顔を
つくればつくるほど
雑誌にいる自分の
顔が仮面に見えて仕方がなかった。
そんな時
青峰っちのバスケをみて
バスケと出会って
黒子っちを見つけた。
(なんだアイツ。)
初めはその存在にすら
気づかなくて
正直俺とは真逆の奴だと思ったっス。
いつも無表情で
嬉しいのか疲れたのかわからない
鉄仮面。
でも
「青峰くんいきますよっ」
彼が自分のパスを青峰っちに
届いたとき
すごく嬉しそうに微笑んだ。
それを見てひとつの感情が生まれた。
あの笑顔自分だけのものにしたい。
それからはもう妄アピールしまくりっス。
というか本当になかなか距離が縮まらなくて
ほんと挫けそうになったけども。まぁ話せば
話すほど黒子っちにはまってしまうっていう。それがムカついて
強行手段に移ったりしたけど。
ていうかモデルってだけで男も女も
寄ってくるのに。
嫌な顔するのって黒子っちぐらいだったっス。
「……プッ」
「どうしたんですか?」
「ん。なんでもないっスよ。
ただ、幸せだなぁって。」
腕の中には
やっと手に入れた
欲しくて欲しくて堪らなかったもの。
「……変な黄瀬くん。」
「だって無理だって思ってたっスからね。
嬉しくて。」
また黒子っちは変な黄瀬くんって言って俺の腕の中に滑り込んできた。
安定のポジションらしい。
「そういえば最近
いい表情してますよね。
雑誌の黄瀬くん。」
「うん。見つけたっスから。かっこいいところを見ててほしい人が。」
もっともっと上へ行く。
仕事もバスケも。
そしてその隣には
いつも君がいて欲しい。
「ね、黒子っち。
好きっスよ。」
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