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戸惑い2
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やっと地獄のお昼休みが終わり、教室へ帰る…とその時、携帯がピロンと鳴った。
「ごめん、真斗。ちょっと先行ってて〜」
「りょ」
僕、そこまでアプリ入れてないんだけど…何?
開くと、通知はメッセージアプリから。
_嫌な予感がした。
…そんなわけない、きっと公式からの通知。大丈夫、大丈夫。
指が震えて中々アプリを開けない。
でも授業に遅れるわけにもいかないから覚悟を決めてアプリを開くと……
表示されたのは"ゆーすけ"の文字。
_あぁ、やっぱりか。
なんて諦めにも近い感情を抱いた。
内容は、放課後家に行くから住所を送れというもので。
誰かお前なんかにって一瞬思ったけど、これで送らなかったり、嘘の住所を教えたりなんかしたら次、もっと酷いことされる…!
そんな恐怖で逆らうことなんて出来なくなった。
ここで住所送ったらきっと、何度も何度も家で犯される。
土日だろうと関係ない。
誰にもバレない、最強のヤり場。
そんなことは分かってる…
でも、もし逆らったら…!
_この時点で僕はもう身体だけでなく心も支配されていたと思う。
素直に住所を送ってしまった。
僕はもう逃げられない…
「…授業、行かないと」
この頃から僕はもう心から笑えなくなっていた。
「凪、遅かったな」
「トイレ行ってた〜」
僕は真斗の1つ後ろの席で、1番後ろの窓際。
背中大きいなぁ、とか筋肉凄いなぁ、とか先生の話なんて聞きもせず目の前の姿だけを見ていた。
どうして僕は真斗だけこんなに特別なんだろうって考えたこともあるけど、考えても意味が見つからなくて、ただ"特別"だからしか思い浮かばない。
例えば、隣の席の野崎くん。野球部で身体付きは真斗と同じくらいか、それ以上。
だけど別にかっこいい、とか思わない。
筋トレやってるんだろうなぁってぐらい。
でも真斗の身体を見ると、やっぱり胸が高鳴る。
僕は真斗のことが好き…?
…なんて、そんなわけない。
男を好きだなんて吐き気がする。
それに…もし好きだとして今更好きだなんて気づいたところで僕はもう汚れてる身。
隣になんて居られない。
_心にどす黒い何かが溜まる。
ふと空を眺めたら、さっきまで晴れてたのに今は雨雲が集まって暗くなっていた。
それが僕の心を表しているようで、乾いた笑いが出てしまったけど誰にも気づかれていなかったからもういいやと思って目を閉じた…_
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