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本気2
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とりあえず持てそうな分だけ持って、3階まで上がるけど…
これ、意外ときっっつい!
何回往復しないといけないのこれ!?
なんで呼んだの僕一人なんだよ〜…
「…愚痴言っててもしょうがないか」
早めに終わらせることだけ考えよ。
そうして保健室と会議室を往復すること30分…
おでこには汗がたらりと流れる。
「あっつ……疲れた…」
もう保健室に残っている教材はあと数冊。
やっと終わりってところで鳴海先生が会議から戻ってきた。
「もう終わりそうだね、ありがとう助かったよ」
「あ、先生…これで最後です」
やっとこの重労働から開放される…
そう思ったその時。
「本当…ありがとうね。凪くん?」
「えっ!?」
急に名前呼びされて反射で振り返ったのが運の尽き。
突然口元に布のようなものを被せられ、ぱっと目を見開いた瞬間、眠気が襲ってきてなんでと問いかける間もなく瞼を閉じた。
_最後に見えた先生の顔は気持ちの悪いほどの笑顔だった。
===
真斗side
もう少しで部活は終了。
祐輔先輩に会ったら一言言ってやろうと思ってたけど、相変わらずのサボりで会うことは叶わず。
「お疲れっした〜」
先輩達に挨拶して、スマホに連絡が来てるかどうか確認する。
この近くにはいないみたいだし、まだ終わってないのか?
「あ、来てる」
凪から一言LINEが入っていて、先に帰る、とだけ。
いつもは冴えない頭が、どうしてか帰ってはいけないと危険信号を発していた。
まるで、今帰ったら一生後悔するような…そんな気がして。
「…とりあえず保健室行くか」
アイツに何かあったら鳴海先生が1番早く気付いてるだろ。
そう思って保健室まで早足で歩く。
だけど…
「あれ?」
保健室はもう明かりがついていなくて、誰もいないことは明らかだった。
おかしい、と疑問に思いながら少し校内を歩いていると、ちょうど鳴海先生にばったり出くわした。
「あ、先生!な…吉沢に作業頼んでましたよね?どこ行きました?」
「え、吉沢くん?もう帰ったと思うけど…」
「帰った…?…そうですか、ありがとうございます」
もしかして本当に帰ったのか?
その可能性が無いわけじゃないけど…でも、アイツの事だし先に帰ったりしないと思うんだよな
「うーん…?」
とりあえず電話するか。
そう思って凪の携帯に電話をかけてみたけど、繋がらない。
LINEも未読。
何かあったのか、それとも普通に家に帰ったのか…
今の俺にそのどちらなのかを判断をすることは出来なくて、あっという間に下校時間になり、校外へ出ざるを得なくなった。
「…せめて既読くらい付けろよな」
あまり考えすぎるのも良くないと思って後ろ髪を引かれる思いで学校を去ったけど…
どうしてこう素直に帰ってしまったのか。
今でも後悔するばかりだ。
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