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⑴恵次サイド
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俺、赤峰恵次はこのクソみたいな学園に通っている。
しかも俺は生徒会長という役職にもついている。
これは決して自慢ではない。
何もこの学園の生徒会は全て容姿で選ばれているからだ。
普通であったらそのようなことは許されるはずがない。
しかしこのお坊ちゃん学園ではこんなクソみたいなことが普通であるとされている。
全くもってどこの漫画や小説だと生徒会に選ばれた時に思わさせられた。
まぁ、俺には関係ないことだから。
俺は与えられた役職を全うするだけだ。
これまでもそうだしこれからもだ。
「かーいちょーーう!!」
そんな事を考えていると不意に背後から大声が聞こえてきた。
「なんだよ」
「会長〜テンション低〜」
「会長〜今日は転校生が来る日だよ!」
突然現れたこいつらは双子の凛と蓮だ。
親衛隊ですらこいつらがどちらなのか分からないほどそっくりな双子だ。
凛は書記蓮は広報として生徒会で活動している。
「それがなんだよ」
俺は興味がないのでそっけなく言葉を返す。
「相変わらず会長さまは冷たいな〜よくそれでモテるね」
相変わらずチャラついている髪とピアスを煌めかせながら会計担当の隆輝が現れる。
相変わらず嫌味を俺に向けてくるがシカトする。
「貴方達は朝から騒がしいですね。少しは彼を見習ったらどうですか?」
「、、、」
次々と生徒会室に人が集まる。
副会長の将未は俺たちの内容の詰まっていない会話に呆れながら庶務の嘉徳に視線を移した。
「、、?」
相変わらず嘉徳は離さないがよくわからなかったのか首を傾げている。デカイ犬を見ている気分になる。
「皆集まったな。凛が言った通り今日転校生が来る。
転校生はどうやら理事長の甥らしい。
理事長から転校生の出迎えを頼まれた。
誰が出迎えるかいまから決めるぞ。 」
そう俺がいうと将未が顔を顰めた。
「こういうことは会長本人がお出迎えする者では?」
「お前俺がお出迎えできるような顔してるか??」
俺が将未にそういうと将未は何を思ったのか
「お出迎えと言ったようなお顔ではありませんね」
と鼻では笑った。殺意が湧いがそれをグッと堪える。
話を聞いていた奴らも口を押さえて必死に笑うまいと耐えている。
殺していいか??
「お出迎え楽しそうだけどやっぱりこう言ったのは将未の方がいいんじゃない??」
「うんうん。僕も蓮に同意〜‼︎」
双子達が話し出す。
「かわいい子だったら俺が直々にお誘いするけどなー」
「、、りゅぅ、き、、ダメ、、」
隆輝は完全に論外だ。
「じゃ、決まりだな。」
「会長はどこまでいっても会長ですね」
と将未がめんどくさそうに俺を見ながら嫌味を言う。
俺はそれを
「会長だからな」
とうけ流す。
「うわぁーまた言ってるよ〜」「だねー」
「「何様俺様会長様」」
双子達がまたなんか言ってるがそれに構うのもめんどくさいので放置する。
「では私は転校生をお出迎えしに行きます」
そう言って将未は生徒会室から出て行った。
俺は自身の仕事に手をつけようと自分の席に座り書類をまとめ始めた。
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