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⑽恵次サイド
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あの出来事から一ヶ月、二ヶ月と時が経った。
俺赤峰恵次はもはや日常とかしてしまった恒例の書類の山を一人で捌いていく。
じきにあいつらも夢から覚めるかと思い放置していたが二ヶ月も経っている為本人達は本気なんだろう。
なんとか一人で生徒会を回す。
家に持ち帰る書類の量も以前と比べものにならないくらいだ。
涼佑にもあまり構ってやれないことが俺の胸を締め付けてくる。
なんとかしなければと思いながらもあっという間に1日がすぎてしまう為何も手を打つことができずただ自身の身を削るだけとなってしまう。
休み時間も教室と生徒会室の行き来だけだ。
飯を食べる時間もなくひたすら書類を片付ける。
ここ二ヶ月で俺の体重はグッと減っていた。
63キロあった俺の体重は今や55キロまで落ちてしまった。
これじゃ女子となんら変わりもない。
睡眠を削って作業をしているせいか目元はクマだらけ。
俺は生まれて初めてコンシーラを買った。
目元のクマを隠す。
会長がこんな顔だと示しがつかないからな。
化粧で痩せてしまった顔をカバーする。
いつまでこんな生活を送るのだろうかと先の見えない生活に不安になる。
バイト先の店長にも心配をかけている。
情けない限りだ。
涼佑にも以前よりも我慢させている。
あの子との幸せな生活を侵害されていくことに苛立ちがたまる。
あいつらめ。
学力も落とす訳には行けない為俺はなんとか縋り付いてやり過ごしている。
生徒会の今の評価は下がっている。
毎日マリモに集っている将未達を見ていれば仕事をしていないのは一目瞭然だ。
俺は相変わらず生徒会室に篭りっぱなし。
親衛隊からもマリモに対しての不満でいっぱいいっぱいだ
マリモを成敗しようとした親衛隊の子たちが逆にマリモに手を出され怪我人も出た。
食堂で騒ぐ。
物は壊す。
直ぐに暴力を振るう。
マリモのせいでこの学園は問題が次々と絶えなくなった。
当然その処理は生徒会に回るため結局俺に全ての負担がかかってしまうのだ。
マジでマリモ死ね。
将未達はそんなマリモの言動や行動など一切気にもとめずマリモを囲んで騒いでいる。
テメェらそんなんだったら生徒会なんかやめちまえ。
余分な感情は自身の体調を無駄に使う為俺はもう何も考えないようにした。
俺は生徒会を回す。
それだけしていればいい。
そう自分に言い聞かせた。
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