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〜唯人 side〜
決断して、男の人たちに言おうとした声は、そんな綺麗で、呑気で高らかな声に遮られた。
でも、先程まで俺と話していた大きな男の人はその声の持ち主を見ると暗くしていた顔を一瞬で明るくしていた。
「つぐ!!」
「つぐ……さん?」
「え、こんな所でどうしたの?警察に見つかったら危ないよ?晃さん。それに蓮(れん)さん達も……」
「オレ達は大丈夫ッス。それより、その子……」
色々な名前が飛び交っていて、誰が誰だか分からない。
とりあえず、このすっっっごい綺麗な高身長の美声の持ち主のイケメンさんと、強面だけどすっっっごい優しい男の人達が知り合いなのは分かった。
そして、その人達の視線は一斉に俺に向けられる。
「あれ、君……?」
「……?はい?」
「いや、なんでもない。そんな事よりなんでこんな物騒な所にいるの?」
「え、あ、えっと……」
「迷子なんだとよ。中で喚き散らして瀧(たき)に突っかかれてさ……」
「うわ、瀧さんに……大丈夫だった?」
超綺麗な顔が俺の前にドドンと現れて、思わず1歩引いてしまう。
「あぁ、見ての通りコイツは無事。無事じゃないのは瀧だな。」
「はぁ?どういうこと?」
「坊主が護身術とやらで下顎をガツンッ……とね」
「なるほどね……で?なんで僕の登場がちょうど良かったの?」
「あぁ……そうだったな。それが本題だった。」
やっと、本末転倒だぁ……と、一息ついた頃に気がついた。
俺、この怖い人たちに慣れてしまった?と。
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