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「先輩、気持ち良かった?」
男の割には綺麗な指が、汗で額に張り付いた俺の前髪を掻き上げる。
「あ、あぁ……、まあ……、な……」
噓じゃない。
初めてなのに……、ましてや男の俺が同じ男の大田智樹に突っ込まれるなんて、想像もしたことなかったのに……
でも、その想像したこともないことをされて、感じていたのは紛れもない事実だ。
「良かった、やっと先輩の役に立てたよ」
そう言って大田智樹は、少し困ったように笑った。
その翌日から、大田智樹は会社に来なくなった。
上司に尋ねても、その理由は分からない。ただ、辞めたわけではないらしく……
だから俺は、大田智樹は実は幽霊で、俺は幽霊の大田智樹を後輩として指導していたんだと思うようにした。
そうでも思わないと、ちょっとだけ寂しかったから……と、思っていたのは、大田智樹が俺の直属の上司としてオフィスに現れる前までで……
「お久しぶりです。二木”先輩”♪」
なんて言いながら、あのフニャフニャの笑顔で、俺の隣のデスクに座った時は、マジで心臓が止まるかと思った。
だって社長の息子って……そんな話、聞いてねぇし!
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