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「しょ、昌平。皆の視線が痛いんだけど」
「ごめん冬真。……多分、いや間違いなく俺のせいだと思う」
俺の肩に腕をまわしている冬真の体が、緊張で固くなったのが肌を通じて伝わってくる。
冬真を巻き込んじゃってごめん。
罪悪感を抱きつつ目線を戻すと、何故か不機嫌そうな表情の木下さんがいた。
木下さんの目線の先には冬真がいて、嫌な予感が膨らんでいく。
「昌平、ダレ? こいつ」
冬真を指差した木下さんに、ひくりと口端が引きつった。
人の友達にその態度は失礼だろ。怖くて口が裂けても言えないけど。
「えっと、俺の友達で」
「まあソレはいい。とにかく俺の昌平から離れろ」
「は、はい!」
冬真が腕だけじゃなく全身ごと俺から遠のいた。
すごい。流石の冬真も木下さんの怖さには敵わないみたいだ。
言うつもりはないけど、この人が昨日男同士の作品を売っていましたなんて言っても絶対に信じないんだろうな。
俺も生で見てなければ、きっと信じなかっただろうし。
冬真が離れて直ぐに溢れんばかりの笑顔に戻った木下さんに、作り笑いを返した。
「昌平、やっと来たな。今日はこれから俺んちに行く予定なんだけど、来るだろ?」
「え? ちょっと待っ」
昨日告白してきた男の家に、いきなり上がるなんてハードルが高すぎる。
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