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「えっと、何ですか。俺急ぐんで、用件は別の日に……」
今ここで冬真を逃がしたら、一人で買いに行く未来が決定してしまう。
俺の興奮をぶつける相手が誰もいないのは、俺の勝手だって分かっていても嫌だ。
「あのさ」
「はい」
「CD買いにいくんだろ?」
こくりと小さく頷けば、良い笑顔が帰ってきた。
「車に乗れよ」
「え? いやだから、冬真を」
言い終える前に、木下さんが唇を開いた。
「CD買うの、ついていってやるよ」
「乗らせて頂きます!」
切り替え早って言いながら笑った木下さんに、優しく頭を撫でられてドキリとした。
子供扱いされているみたいで悔しいけど、本当に行きたいんだから仕方がない。
二日連続で木下さんと行動する事に、嫌な気持ちになっていない自分に正直驚きながらも、昨日と同じく車のドアを開けてくれた木下さんの車に乗り込んだ。
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