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「ああ。別によくね?」
「よくないっ!」
「何だよ。いいじゃんかー」
不満をこぼした木下さんに、ドッと疲れがわく。
一緒に行動している俺の身にもなって欲しい。
周りにいた客から飛んでくる興味津々の視線が痛い。
「とにかく帰りましょう」
「は? まだ俺買ってね……」
「いいから!」
「ちぇ」
しょうがねーなと言いながら、両手に持っていた商品を棚に戻して、俺のところに戻ってきた木下さんに冷たい視線を送る。
まさかとは思うけど、木下さんならありえる気がしてきた。
「いつも、こんな事をしているんですか」
「こんな事ってどんな事だよ」
「……してるんですね」
「あ?」
意味わかんねーと言う声が聞こえた気がしたけど、今はそんな事を気にしていられない。
木下さんは全く気にしていないけど、人から注目を浴びることに慣れていない俺は、俯きながらも急ぎ足で店から出た。
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