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「何、するつもりですか」
「何って……キス? 恋愛面も、人生の内に入ってるだろ?」
「は!? ちょ、ンン!」
静止をかける間もなく、男の整った唇によって言葉ごと塞がれた。
やばい、苦しい。男子校に通っていることもあって、キスをした事すらない俺に息継ぎの仕方なんか分かる筈がない。
情けない話だけど、そもそも彼女がいたことすらないというのに。
「や、やめ。んんっ」
「……すげえ甘い」
「は、ちょっ」
何言ってんだと言わせて貰う事すらできなかった。
文句を言うために口を開いた一瞬の隙を狙って、口の中に木下さんの舌が蛇のように入り込む。
ファーストキスを奪われた次はディープキスまで奪われるとか心底泣きたい。
「……っはぁ」
「やばい、可愛いすぎ」
俺には物凄く長く感じたキスがやっと終わり、ぐったりと力なく木下さんにもたれかかる。
普通だったら、この状況に嫌悪感を抱くんだろうけど、何故か心臓の音が煩くて戸惑う。
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