アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
40
-
「本当、お前って色々な意味でヤバいな」
「木下さんの方が、絶対色んな意味でヤバい……!」
「そうか?」
「そうだって!」
息も絶え絶えの俺を見ながら、不思議そうに木下さんが首を傾げた。
その口元が、俺の唾液か木下さんの唾液か分からない液体で濡れて光っていて、淫靡に見えて慌てて視線を逸らす。
そんな濡れた唇のままにしないで、お願いだから拭いてくれ。
恥ずかしくて、この文句は声に乗せることは出来なかったけれど。
「男の唇を奪おうと思うなんて、どうかしてる」
「あのな、男のじゃなくてお前のだからだよ。好きなヤツの唇を奪いたいだなんて、男なら誰だって思うだろ?」
「それは、そうかもだけど!」
下唇を噛んで俯けば、木下さんの気配がまた近づいたのが空気の揺れで分かった。
「そうだけど、何だよ」
「俺、別に可愛い系でもないし。そもそも男だよ? いくら好きっていったって、そこまでしようとは」
思わないんじゃないの?
そう問いかけた唇は、木下さんの唇によって再び塞がれていた。
俺のセカンドキス、だなんて思う間もなく。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 80