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「本当に凄いですね」
「毎回思うけど、肖像権完全に無視してんな。ここの奴等」
軽く吹き出せば、笑い事じゃねーって言いながら頭を軽く小突かれた。
そのやり取りが何だか楽しくて、更に笑う。
その瞬間、誰かに横から突き飛ばされた気がして、気づけば床に膝をつけていた。
一瞬にして、あれだけ鳴り響いていたシャッター音すら含めて周りから音が消える。
「昌平! 大丈夫か!?」
「きょーうー! 夾! おっはーっす」
どうやら俺は今、木下さんの首に腕を絡めた男に突き飛ばされたらしい。
木下さんが俺を助け起こそうと手を伸ばすも、全く気づく様子すらなく、その男がテンション高く声を上げた。
「聞いてよー! 課題あったじゃん。あれ全部やってきたのに、家に忘れてきたんだけどーっ!」
本当にありえなーいと言いながら、不満をこぼす男を、木下さんが冷たい目で睨みつけた。
嫌そうな顔をして首にかかった男の手をどけた木下さんが、未だ呆然としたままの俺の手を引く。
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