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「大丈夫か? 昌平」
「あ、うん」
「怪我とかしてねえか?」
「ちょっと擦り剥いただけ」
木下さんの視線が俺の膝へとおりていって、その顔が一瞬にして青ざめた。
突然の出来事に、受け身を取ることすら出来なかった俺の膝は、擦り剥いたせいで血で真っ赤に染まっていた。
「ちょっとどころじゃねーじゃん!」
「や。本当に大丈夫だから」
「ばか! 保健室に行くぞ」
「え!? ちょ、大丈夫だって!」
ズキズキと痛む膝から視線を上げれば、俺を突き飛ばした男と視線が噛み合った。
「あれー? こんな子いたっけ。夾の知り合い?」
「お前、謝れよ。昌平が怪我したの、お前のせいだぞ」
「や。い、いいです!」
「えええーっ! 気づかなかった! ごめんねっ」
「……いえ」
本当に悪いと思っているのか分からないテンションで謝罪されて、正直返事に困る。
突き飛ばしといて、俺の存在に全く気づいていなかったとか、正直疑惑しかないけど相手は年上だ。
それに木下さん程ではないけど、この人もイケメンすぎて、顔面の迫力で負ける自信がある。
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