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「理由は?」
「あいつ、ゲイだから」
「へ!?」
垣内さんがゲイだなんて、正直信じられない。
いつも女子と遊んでいそうな見た目と性格をしているのに。
「うそだ」
「嘘じゃねえ。俺は一応あいつの親友だから、心の元彼は見てきたけど」
「……も、元彼」
「全員なんの特徴もないような顔をしてた」
「は?」
「つまり、お前は特に危ないってことだ」
ビシッと勢いよく人差し指を突き付けられて、こめかみに血管が走った気がする。
自然と片方の口端も、ヒクリと引き攣った。
確かに俺の顔には何の特徴もないって、自分でもちゃんと分かってたけどさ。
「もういい」
「昌平どうし」
「どうせ俺は平凡顔だっつの!」
「……は?」
自分でも僻みはカッコ悪いって思うけど、木下さんと共に行動するようになってからは結構気にしているんだ。
俺の怒りに怯んだ木下さんを一睨してから、まだ痛む足を引き摺るように保健室から飛び出した。
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