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「その首の傷、つけたの心だろ? 俺のもんに他の男の傷なんて許せないからさ」
「え」
「いっぱい消毒してやる」
「な。……ちょ!?」
ストップをかける暇もなかった。
俺の両腕を座席に縫いとめた指先に気をとられた瞬間、熱をもった舌が俺の首筋に触れる。
「夾さ……ッ」
優しく労わるように、熱い舌が何度も往復して、ゴクリと唾を呑む。
「これは、昌平が俺のっていう証だから」
誓いの証だとでも言うかのように、優しく歯をたてられる。
ピクリと体が震えて、全身に甘い痺れが走った気がした。
「……好きだ」
掠れた声と共に、首に顔を埋めていた夾さんが顔を上げ、俺を見る。
その瞬間、熱を孕んだ視線に心を射抜かれた。
気づけば俺を縫いつけていた熱い指先が離れ、頬へと移動していたのに、逃げ出そうとは少しも思えなかった。
─END─
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