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ー友情ー18
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そんな望に廊下の真ん中で急に足を止めてしまう和也。
すると、次の瞬間にはこうにやりという表情を浮かべると1人病院の廊下でガッツポーズまでするのだ。
和也は何か良い事でも思いついたのであろう。
和也より先に歩いていた望は急に和也の気配がなくなった事に気付いたのか、辺りを見渡し和也の姿を後方に見つけると、
「おい! 何1人でガッツポーズまでして何してんだよ! 早く、行くぞ!」
そう言って望は和也の事を呼び寄せる。
和也はその望の声に気付いたのか慌てた様子で望がいる所へと走って来ると和也の頭をポカリとするのだ。
「ここは病院内だぞ……。 いくら、俺が呼んだからって、見本とならなきゃいけない奴が走ってくるやつがいるか!」
「あ、そうだったな……へへ」
そう笑って誤魔化す和也。
勿論、今のは望が半分冗談で和也の頭をポカリとしてきたの分かっている事だ。
もし、本気で叩くのであれば殺気もあるわけだし、もっと強く叩かれているだろう。
望と和也の関係はそういう感じだ。
そして、望達は雄介の病室の前まで来るとノックし、
「失礼しまーー……」
そう最後まで望が言葉を言い切らないうちに和也は先に雄介の病室の中に入って行く。
そして何でだかいつも以上のスピードで雄介の事を支えると車椅子へと乗せるのだ。
「失礼しまーーす。 経過の方は良好みたいなので、今日はレントゲンを撮ってみて何でもなかったら予定より早く退院出来ると思いますよ……」
今さっき和也が言っていた言葉というのは本来望が言うべき言葉だったのだが、それを先に口にしてしまう和也。 何か和也には策があるのか、いつも以上にテキパキと行動をしているようにも思える。 そして雄介の事を検査室へと運ぶ準備をするのだ。
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