アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お土産
-
翌日、お土産としてお守りを渡すとノアは大変喜んでいた。
「いつも俺が傍にいるとも限らない。メイドに叩かれたくなかったら外すな」
「あい!」
ノアと仲良くなろう作戦は着実に進んでいる。
口調は長年の積み重ねによって直せないが、行動でならなんとか信頼を獲得できるはずだ。
そして、餌付け作戦もなかなか良い感じだ。
おやつタイムでは、ノアとの会話も少しだけだができるようになった。なにより、ノアが俺に「おにぃたん」と話しかけてくれるようになったのだ。
もちろんそれは記録してある。小型カメラを作ってよかった。
「おにぃたん、きょうの、おやちゅは?」
「今日はスコーンだ」
「おいちちょう!」
ふくふくとしたプルルンほっぺを見つつ、斜めの角度から写真を撮る。
「う?」
「カメラが気になるか?」
「なぁに?」
カメラに興味を持ったノアに撮った写真を見せる。
「わぁ!!しゅごい!!」
「気に入ったのならやる」
ノア用のカメラを渡すと、カメラの撮り方を説明する。天使が庭の花などを撮りたいと言ったため、ピクニックをすることにした。
「ジュード様、、、先程から持っているそれは…」
執事であるセバスチャンが俺に話しかけてくるなど珍しい。相当、カメラが気になるようで、俺の存在など忘れていそうだ。
「カメラというものだ。これは、景色などを一瞬で絵に描いたように記録できる。実際に見てみる方がはやいな…」
俺はノアを呼ぶと花の前に座ってカメラの方を見るように伝える。
ピッ
ピッピッピッピッ…
「・・・」
すっ少し撮りすぎたな…変態と思われる前に撮影を終え、画面をセバスチャンに見せる。
「見てみろ」
「こっこれは…ノア様が一瞬にして描かれているっ!!!このカメラ?というのはジュード様がご購入されたわけではありませんよね?」
「俺が作った」
「ジュっジュード様が!?」
正確には日本にあったものをなんとかして再現したが…日本のことを伝えても理解して貰えないと思うので適当な言い訳をする。
「本の知識いろいろと応用して完成させた。売ることは考えていない。
これを知られるといろいろと面倒だな…。このことは他言無用でお願いしたい。
ノアもカメラがメイドやらに取られたくなかったら、絶対に見せるな。」
「あい!」
「…かしこまりました。」
セバスチャンはちらちらとカメラを見る。珍しいし欲しいのだろう。
邪魔な使用人の排除もそろそろしようと思っていたし、、、
セバスチャンにも手伝ってもらうか…
録画機能もついているカメラをセバスチャンに渡すと、セバスチャンは目頭を押えた。
「…やる」
「ありがとうございます!」
「セバスチャン、、、奥さんや子供の撮影もしていいが…
今日から頼みたいことがある。」
「このセバスチャン。必ずやご期待に答えます。なんなりとお申し付けください。」
「では────…」
セバスチャンには使用人全員がこの屋敷にとって利益があるか無いかを確認し、ノアや俺に危害を加えるようなら排除するよう伝えた。
「念の為に証拠の写真や動画は撮っておいてくれ。俺も半分くらいは手伝ってやろう。期限は1週間にしておくか…」
「かしこまりました。解雇後、新しい使用人は雇いますか?」
解雇した人数にもよるが…
この屋敷、無駄に使用人多い。
また変な虫がついても面倒だ、、、
「ここの使用人は誰が雇った?」
「…ご当主様です」
「はぁ…(見る目がない。)面倒だが、新しい使用人を雇う時は俺とセバスチャンで面接をするか」
「ノアも…やる」
なんと!?天使が手伝ってくれるのか!!
「では、ノアは俺の秘書でもするか?」
「あい!」
面倒だと思っていたが、ノアのおかげでやる気が出てきた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
11 / 151