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はじまり2
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彼女、惟葉さんが来て一週間程経過した頃、
僕は惟葉さんを見直していました。
彼女は、見かけによらずとてもいい子でした。
仕事をメモで覚えながらきちんとこなし、
僕たち部員の気配りも欠かさない。
ミスをすれば素直に謝り、
どんな人の話も少しも嫌がらずに聞く。
最初、惟葉さんをよく思っていたなかった人達も、
段々と惟葉さんを認めるようになっていきました。
元々顔立ちも悪い方ではなく、
惟葉さんに好意を寄せる部員もちらほらいました。
その中にキセキは一人もいませんでしたが、みんな惟葉さんを認めていました。
「最近入った惟葉は、よくやるな。俺も見直した。」
「俺もなのだよ。第一印象があまりに酷かったので疑っていたが、仕事はきちんとこなしているようだ。」
「お菓子もくれるしね〜」
「俺はバスケが面白ければそれでいい。」
「部員全体の士気が上がっていて、みんな上手くなっているような気がします。」
「あ!それ俺も思ったっス。さすが黒子っちっスね!」
今なら分かる。
あれはただの演技だと。
でも、
僕はそれに気づくのが遅すぎました。
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