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青峰side
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テツはいい奴だ。
自分よりはるかにでかい奴にも億さずモノ言うし、
仲間をすっげえ大切にする。
俺の影。
俺の仲間。
バスケ以外だとあんま気ィ合わねぇけど、あいつのことは信頼できる。
そう、思ってたのに。
久しぶりに部活出て、黄瀬にせがまれて1on1やってたら、
顔も名前も覚えてないバスケ部員が
「惟葉が黒子にカッターで傷つけられた。腕から血が出てる。」
とか言いながら赤司を呼びに来た。
「はぁ?。んなわけねぇだろ。」
咄嗟にそう言ったが、不安だったから赤司について行った。
そして、現場について最初に目に入ったのは、血が出ている腕を抑えた惟葉の姿と、呆然と立ち尽くすテツの姿だった。
先に来ていたらしい緑間が、惟葉をかばいながらすんげぇテツを睨んでる。
緑間があんなに怒るなんて、初めてだ。
いくら頭の悪い俺でも、それだけで十分だった。
──俺たちは裏切られたんだ。
そのうち、俺たちの存在に気づいたテツが、少しふらつきながらこっちに近寄ってきた。
まるで、「自分はやっていない」と言うかのような顔で。
その顔に無性にイラついて、気づいた時にはテツを突き飛ばしていた。
黒子が裏切ったのがムカついて、
黒子に裏切られたのが悲しくて。
そんな思いでいっぱいだった俺は、
テツに冷たくこう言い放っていた。
「お前、最低だな。」
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