アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
「馬鹿だね」
-
「……にしても、ほんっとにテっちゃんは馬鹿だねwww」
僕が落ち着いて、ようやく話せるようになった時、唐突に笑い出す高尾君。
しかも、言ってることちょっと酷いです。
「君よりは馬鹿ではないと思いますよ、高尾君。」
高尾君は、僕の親戚に当たる人物で、五歳の頃、新年に一家全員で集まった時に始めて知り合いました。僕の祖父は昔警察で警視総監をしていて、それなりに子供も多く、新年に親戚全員で集まったりすると、軽く二十人を超えるほどの大一家です。
そんな中、僕と同い年は高尾君だけで、話が合ってよく遊んだのは言うまでもありません。だから、高尾君が家の事情で近くに引っ越して来た時は本当に嬉しかったです。
あいにく中学は別々になってしまい、学校で話すことはできませんでしたが、高尾君がほぼ毎日のように家に遊びに来るので、学校が違うのは大した事ではありませんでした。
ちなみに、高尾君もバスケをしていて、鷹の目という彼独特のプレーを使って戦うので、かなり強いプレイヤーです。
しかし、そんなにも強いのに高尾君は自分を過信することはせず、受け止めていて、僕はそんな彼が大好きです。
「……で?詳しい話は説明できる?辛いなら、後ででもいいよ?w」
「いえ、話せます。聞いてください。」
「…ん、わかった。」
そうして僕はいままでにあったことを全て高尾君に話しました。
次々と流れてくる涙は、
僕が彼らとそのバスケを本当に大切にしていた証拠でした。
そして、それを見て、高尾君は血が滲む程強く、手を握り込んでいました。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
20 / 146