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暴力
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なんとか一日は終わり、僕は家へと向かっていました。
黄瀬君とのことで、すっかりと部活のことを忘れていた僕は、放課後気づくと体育館へ続く廊下を歩いていました。
それに気づき慌てて引き返しましたが、途中でバスケ部の人たちとすれ違い、暴力をふるわれました。
特に集中的に蹴られ、殴られたお腹は、今でもじんじんと痛み、僕の歩みを遅くしていました。
──なんだか、体がだるいです……
その後も足を引きずりながら歩きましたが、途中で限界に到達し、近くのベンチに座りました。
「身体中超痛いじゃないですか…」
そう言えば、さらに痛く感じる全身。頭までガンガンと痛くなってきました。
──あー、やばいですね……
急に歪み出す視界。ぐにゃり、ぐにゃりと引き伸ばした粘土のように左右に揺れる世界。僕は、熱でもあるのでしょうか。
そう思っている間に意識は薄れ、努力も虚しく僕はその場で意識を失いました。
意識を失う直前、目の前に大きな影が出来たような、そんな気がしました。
今まで仲間だったバスケ部の部員の人たち。
それぞれの個性を持ったキセキの皆さん。
それを見て呆れる僕。
意識を失う直前に思い浮かべた情景は、
もう二度と手に入らない、
当たり前だった日常でした。
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