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今度は。2
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紫原君と合流し、最初に行ったのは僕が強姦されていた倉庫でした。
何しろ、僕がそれ以外彼らについて知っていることなど全くなかったので、これしか手がかりがなかったのです。
しかし、倉庫に彼らはいなく、それどころかあれ以来人が入った形跡すらありませんでした。
「どうしましょう、紫原君……僕、ここ以外手掛かりなんて思い当たらないんですけど…」
「…ぐーぜん、俺も〜」
沈黙。
他にできることと言えば、明日の朝彼らが来るのを待ち伏せすることしかできません。
しかし、それまで待っていることなどできないのは当たり前で。
「…助けを求めましょう。誰でも構いません、情報を持っていそうな人を……」
「って言っても、赤ちん達とは敵対中だし、そもそも俺たちの知り合いて高ちんを知ってる人なんていないんじゃない?」
「う……確かに…」
──ってあれ?
「…いるじゃないですか、一人。あ、二人。」
「え〜?……あ、あ〜。いたね、二人。」
「「今吉さんと花宮さん。」」
あ、声揃いましたね。
携帯を取り出して今吉さんの番号を探します。あ行に近いので、すぐ見つかりましたね。
プルルルル、プルルルル…ピッ。
『もしもしー?』
「もしもs『もしかして黒子クン?なんや、久しいなぁ。元気しとった?』……はい、久しぶりです今吉さん。こちらは普通です。」
ちょっと重なり気味ですけどね……
「突然で申し訳ないんですけど、助けて欲しいんです。」
『なんや、もしかして高尾クンに話した奴らのことやったりするん?』
──高尾クンに話した奴らのこと……?
どういうことでしょうか。
「すみません、あまり状況が飲めていないんですけど、とりあえずこちらの報告をしますね。先程、僕が以前襲われた人たちに高尾君が捕まってしまったらしいんです。」
そう言った直後、電話の向こうからガタガタッと大きな音がしました。
花宮さんも近くにいるらしく、『大丈夫か、今吉?』という声が聞こえます。
『………の…………れん。』
「……え?」
『ワシのせいかもしれん。』
今吉さんのせい?
それから喋らなくなった今吉さんに戸惑っていると、紫原君が痺れを切らしたように口を開きました。
「黒ちん?今吉さん何て言ってるの?」
そうか、電話だから紫原君には聞こえないんですよね。
「なんだか、高尾君が捕まってしまったのが、自分のせいだと言ってるんです。」
「??どーゆーこと?」
さっぱり意味のわかっていない紫原君。しかし僕もわかっていないので、答えようがありません。
『…もしもし?俺。花宮。ワリィんだけど、直接会えねぇ?電話越しよりそっちの方が何かと楽だと思うんだけど。』
「そうですよね…紫原君、花宮さんが直接会って話さないかと言ってきているんですけど、どうでしょう?」
「いいと思うよ〜。その方が俺もわかりやすいし。」
話の末、二十分後によく行くマジバに待ち合わせでということで僕は電話を切りました。
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