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今度は。4 ※会話が多いです。
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「さっき、ワシのせいかもしれんって言うたやん。」
「はい。」
「ん〜。」
「アレ、ワシが高尾クンに連絡したせいかもしれんってことなんよ。」
「連絡、ですか?」
少し重くなった雰囲気に、僕は小さく喉を鳴らしました。
「せや。明日の朝、黒子クンを襲う計画が立てられてるっちゅうな。」
最初、僕も紫原君もその言葉を理解できず、少しの間固まりました。
──明日の朝?
それは、あの女の子が言っていたこと……?
なぜ、それを今吉さんたちが…?
「さっき、テツヤを襲う計画を立てた奴とすれ違ったんだよ。そいつ電話してて、たまたまテツヤの名前が聞こえたから今吉と尾行したワケ。」
僕の考えを察したのか、花宮さんが一言足してくれ、ようやく僕たちは全てを察しました。
「えっと〜?つまり〜、今吉さんたちがその情報を高ちんに教えて、それで俺たちのところに向かおうとした高ちんが奴らに捕まって、たまたま一緒にいたあの女の子がそれを伝えにきたってコト〜?」
「おそらくそれであってると思いますよ。問題は……」
「スマン、ちょい待ってや。女の子?」
そこで僕たちは初めて話を聞いてばかりだったことに気づき、自分たちの体験したことを話しました。
「…なるほどな。しっかし、すげえ偶然だな。」
「ホンマ、その子がおってよかったなぁ。」
そう、本当にあの子がいてくれてよかった。でも僕は、あの子の名前を結局最後まで知らないままだった。
また会えるでしょうか。あの子に。
そしたら、ちゃんとお礼を言いたい。
心の中でそっとそう思い、僕は現実と向き合った。
「僕、高尾君を助けに行きたいんです。今すぐ。明日の朝まで待っていればあちらから来るのでしょうが、それまで待ってなどいられません。」
三人の顔を見てそう告げると、一瞬ぽかんとした後、一斉に笑われました。
──?
「いやぁ、黒子クンらしすぎてちょっとな。」
「ああ、テツヤらしすぎるw」
「黒ちんっていつも超一直線だもんね〜」
思い思いの感想を述べていく皆さん。褒められているのかどうなのかは今考えないことにしましょう。
「まあでも、俺もおんなじこと考えてたからどっこいどっこいってことで〜」
「……え?」
紫原君…
「それ言うたらワシもやな。まあ口には出さんかったけど。」
今吉さん……
「ハッ、仲良しごっこかよ。くだらねぇ。」
紫原ジィィ──(。¬д¬。)──
今吉ジィ──(^ω^)──
黒子ジ──(ㆆ_ㆆ)──…
紫・今・黒(<●>ω<●>)ジ────……
「あ?…んだよ……」
紫・今・黒(<●>ω<●>)ジ────……
「………………」
紫・今・黒(<●>ω<●>)ジ────……
「……ったよ!俺もおんなじこと考えてたよ!これでいいかよクソッ!!!」
「おぉー。よぉできたなぁ、花宮♪」
頭をガシガシと掻きながらヤケクソのように叫ぶ花宮さん。その花宮さんの肩をポンポンと叩く今吉さん。僕たち二人は微笑み(片方は若干嘲笑い)、そして同時に席を立ちました。
「でも場所がどこにあるか分かりませんね。」
「ああ、それは心配すんな。」
「そやで。尾行してた奴を捕まえてあるからな。そいつに吐かせよか。」
「……さすがだねえ〜…」
そうして、僕たちは捕らえた人の元へと急いでいきました。
待っててください。高尾君。
今行きます。みんなで。
今度は、僕たちが助けますから。
待っててください。
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