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月曜日
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月曜日。
僕はきっちりと時間通りに起き、反対に高尾君も紫原君も見事に寝坊しかけました。
「昨日も一昨日もきちんと起きれていたのに、何故平日は起きられないんですか?」
僕のその問いに二人共「人類の神秘」と答えたので、結局分からず仕舞いでした。
花宮さんと今吉さんはというと、先の二人とは違いきっちりと起きて下で待っていました。
全員で朝食をとり、高尾君に過度の心配をされ、今吉さんと花宮さん(猫かぶりモード)に応援の言葉をもらい、僕は紫原君と伊東さんの車に乗りました。
「伊東さん、よろしくお願いします。」
「お願いしま〜す。」
「こちらこそ。それより、ペンはお持ちしましたか?」
伊東さんの言うペンがペン型リモコンだと気づき、ブレザーの内ポケットからそのペンを取り出すと、伊東さんはホッとしたように笑いました。
「何かありましたら遠慮なく押してください。お待ちしておりますので。さ、どうぞ、お乗りください。」
いつもの様に車に乗り、他愛もない会話をし、裏門から学校に入りました。
「到着いたしました。どうぞ、お気をつけて。」
「ありがとうございます。」
「ございます〜。」
伊東さんに見送られながら、僕たちは校舎に足を踏み入れました。
今日を入れて、あと三日。
全てが終わるまで、あと三日。
「……紫原君。」
「何〜?」
「頑張りましょうね。」
「……ん。」
教室へ行き授業を受け、その時をひたすらに待ちます。
午前授業が終わり、警戒しながらいつもの場所で昼食をとりました。
思えば、こんな逃げるような行為を好きなわけないのに、何も言わずずっと付き合ってくれてきた紫原君。
そのことに感謝しながらお菓子を分け、午後授業と放課後に備えて体力を整えました。
午後授業が終わり、放課後に。
やはり金曜日と同じく僕のクラスに真っ先に来た青峰君と赤司君。
しかし今日はそれを察知していたので、難なく逃げることが出来ました。
既に待っていてくれた伊東さんの車に乗り、よかったと安心しながら花宮さんの家に帰りました。
花宮さんの家に着くと、待っていましたとばかりに高尾君がやってきて、夕食までトランプをして遊びました。
その後、いつもと同じように夕食、風呂を終え、そのまま深夜まで話し合う地獄から逃げ切り僕は眠りにつきました。
明日、明日さえ終われば。
それだけを胸に抱いて。
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