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火曜日5
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「黒子っち!」
黄瀬君。
「テっちゃん!」
高尾君。
「黒ちん!」
紫原君。
「テツヤ!」
花宮さん。
「黒子クン!」
今吉さん。
「黒子様!」
伊東さん。
「……テツ…」
……青峰君。
「黒子!」
緑間君。
「黒子君!」
惟葉さん。
「…ほら、赤司君。これが僕の軌跡です。」
僕は今、最高の出会いをしている。
「これが僕の答えです。」
赤司君。
呆然とする彼の名前を呼ぶ。
一緒に行きましょう。
「……行くって、何処へ?僕は、僕は…」
小さく震える赤司君。追い詰められて、追い詰めて、戻れないところまで来たと思っている赤司君。
「戻れない…敦……戻れないんだ……違う、僕は正しい……でもなんで…くそ……」
両手で顔を覆い苦しそうに呟く赤司君。手と手の間から落ちていく小さな雫が、悲しそうに地面に消える。
中に入ってきた皆さんが、僕の方へと走る。
伊東さんが縄を切ってくれた。
「正しい…これが正解だ…でも……テツヤ……」
助けて。
僕には、そう聞こえた気がした。
顔を上げた赤司君は、先程の雰囲気からガラリと変わって微笑みすら浮かべている。
「……赤ちん、じゃない。誰?」
紫原君の言葉に、僕はあの時のことを思い出した。
あの、僕の人格の話をしていた時に出た話。
「赤司君の、別の人格……?」
そう呟くと、赤司君は確かに頷いた。
「思わぬ抵抗に遭ったが、大した問題ではない。今は制御もできている。僕の方が正しい。」
テツヤ。
「僕はお前を否定する。」
と、赤司君の目から、涙が一筋流れた。その涙に、僕たちだけでなく赤司君も驚いていた。
「…まさか、まだ抵抗されるとはな。まあいい。所詮この程度だ。」
「……赤ちん。」
涙の抵抗。
それは、今の赤司君がしていることを否定しているということ。
「やれ。」
赤司君の一言で、待機していた黒スーツが向かってきた。
そして、扉の外から、それに続くように何人もの黒スーツが入ってきた。
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